愛あるセレクトをしたいママのみかた

「嫌われるなら、できるだけ早めがいい!」 - NON STYLE井上さんに聞く「超ポジティヴ」仕事術

マイナビニュース
「嫌われるなら、できるだけ早めがいい!」 - NON STYLE井上さんに聞く「超ポジティヴ」仕事術
●人と比べないから「ハッピー」になれる
実力派お笑いコンビ「NON STYLE」。ツッコミ担当の井上裕介さんは、「よしもとブサイクランキング」を始めとする「負のランキング」も総なめにしているにもかかわらず、自信満々に「毎日が楽しすぎる」と言い切ります。日々をポジティヴに生きるためのメッセージをまとめた日めくり『まいにち、ポジティヴ!』(ヨシモトブックス/1,000円+税)を上梓した井上さんに、ポジティヴに働くためのコツを聞いてきました。

○ポジティヴシンキングの源は?

――『まいにち、ポジティヴ!』やTwitterなどを拝見すると、井上さんが異常にポジティヴだということが伝わってきます。どうしてそんなに前向きでいられるんでしょうか?

「他人と比べない」ことです。人と比較するからストレスを感じますし、自分の能力のなさが嫌になる。僕より、ハッピーな人を見るから、僕は幸せじゃないんだと思ってしまう。他の人を軸にした幸せの基準ができてしまうんです。
なので、僕はなるべく他人と比べる回数を少なくしようとしています。今の自分が楽しいか、「僕がハッピーなら、ハッピー」と考えることでポジティヴになれるんです。日めくりでも書いているように、「幸せランキング1位になる」ということが大切ですね。

――ポジティヴで良かったと思うことはありますか?

ポジティヴなツイートがきっかけで、ピンで番組に呼んでいただくことも増えました。そういう意味では良かったですね。

――Twitterなどで悪口を書かれて、落ち込んだり怒ったりすることはないのでしょうか?

一切無いです。Twitterって140文字じゃないですか。Twitterで僕に悪口を送るとすると、1分ぐらいかかるわけですよ。
1度しかない人生の貴重な1分を、僕に時間を割いてくれているということが満足ですし、幸せ。僕は落ち込むタイプではないですし、相手がTwitterで僕に悪口を言って少しでもすっきりしてくれたらそれで幸せですね。

僕の悪口を言いたい人がいるなら言えばいいじゃない!!それで、あなたが幸せになるのなら。誰かの幸せのためなら、いくらでも悪く言われてみせよう。そんな小さなこと気にしてられないくらい、人生を楽しみたいから。僕はスーパーポジティブシンキングなんです!!— 井上裕介 (@inoueyusuke) 2013, 8月 5

のっけからとにかくポジティヴな井上さん。相方の石田明さん(どちらかというとネガティヴ)からは、「俺にはできへんわー」と言われるのだそう。

――今回発売される日めくりは、そんな井上さんのポジティヴさが詰まったものだそうですね。
オススメの言葉はありますか?

フレーズは基本的に自分で考えています。飲みながら「今いいこと言った」と思ったり、後輩に「名言出たじゃないですか!」と言われたらそれをメモしておく。日めくりタイプの名言集です(笑)。

気に入っているのは、20日の「立ち止まることを恐れるな」。自己啓発本では、「立ち止まるな」と書かれることが多いですが、止まることも大事です。止まるから、その先のルートを確認できる。後ろに下がるのは駄目だけど、振り返ることには意味があると思います。

○東京に出てきた1年目が一番しんどかった

――M-1グランプリ優勝など、順調にキャリアを積んでいる印象がありますが…

全然立ち止まっていますよ! 僕らは元々ストリート漫才をしていたのですが、お客さんが2人だけだったこともありました。
そこから大阪でレギュラーを任されるようになったのですが、今度は僕らがいた劇場が閉鎖されることになって、別の劇場に移るか、東京へ行くかということに…。

せっかく入った芸能界という世界ですし、やるからには日本で1番大きい街で勝負をしたいと。挑戦したかったんです。そうやって東京に出てきた1年目が一番しんどかったですね。仕事もお金もなくて。大阪ではレギュラーが9本ありましたから、それが一気に全部なくなるっていうのはね…。ゼロからのスタートは大変でした。

――大変な時期をどのようにして乗り越えたのでしょうか?

乗り切ったのは、支えてくれた先輩や仲間のおかげ。
お金がなくて夜ご飯がたべられないときは、(レギュラーの)西川さんが毎日ごはんに連れて行ってくれたりとか。先輩にお世話になったということも、今の僕の大部分を占めていると思います。

●素の自分を理解してもらうことの意義
○ノンスタ井上は愛され上手!?

――先輩に愛されるタイプなんですね

先輩に愛されることは、仕事でも重要だと思います。そのためにはプライドを捨てて、「甘え上手」になること。特に男性は、何に対しても1番になりたがるんですね。1番になるにはプライドを高く持っていないといけないし、「周りにいるやつは全員ライバルや!」と思う。僕もそうだったんですけど、それを一旦捨てることが大切じゃないかなと思います。

――プライドを捨てる

かけっこで例えると、1位のやつがいて、僕は6位だとする。
「絶対お前には負けへんからな!」というのがプライドが高いやつで、「お前やっぱり速いな! すげえな!」と言えるのが甘え上手なやつです。気持ち良くなるよう持ちあげるんですけど、それは後々1位になるための布石(笑)。単に甘えるのではなく、自分に有益な情報を得るんです。「えーどうやって速く走ってんの?」「コツとかあんの? 教えて」といって、うまく情報を得られれば、後々僕が1位になる可能性もありますから(笑)。

――教えたくなる後輩になると

あとは格好を付けない。

――え、そうなんですか(笑)?

「ナルシスト」とは言われるけど、そういう意味ではなくて(笑)。できるふりをしないで、できないことは「できない」といえるようになることです。仕事で「これできる?」といわれて、できないのに「できます!」と言うのが一番良くない。
できるといったくせに失敗するから嫌われるんです。「無理かも…」と思ったら、「ちょっとできないかもしれないです。どうやるのか教えてもらっていいですか?」と聞ける人が甘え上手。教えたくもなりますよね。自分の能力を見極めることも重要ですね。

――なるほど

そもそも、自分がプライドを捨ててまで甘えるというのは、その先輩がそれだけの魅力・能力がある人だということですから。そういう先輩は、自分で見極めるべき。後輩にも「俺と一緒にいても、『メリットなり学べる部分がないな』と思ったら俺のところに来なくていい」と言います。そう言うことによって、自分にも発破がかかりますし、後輩よりもぜったい上にいよう、がんばろうと思えます。自分で自分を崖っぷちに立たせているわけです。

――良い先輩と出会えるかもポイントですか?

出会いは運でしかないんです。どの仕事でもいい先輩、いい人に出会えるはず。重要なのは、その関係を長く続けられるかどうかです。そのためには、1回目の出会いでどこまで仲良くなるかが鍵ですね。

○初対面で嫌われたらどうする?

――初対面で大切にしていることは何ですか?
礼儀はちゃんとするんですけど、猫はかぶらない。僕が大事にしているのは「失礼すぎずに失礼にする」。本当の自分を初めから見せるんです。そうじゃないと好きになってもらえないから。1回目から素を見せていれば、その先ずっとそのままじゃないですか。でも、5回目にあったときに初めて素を見せたら、嫌われるという可能性もあります。

――初対面で素を出して嫌われたら…とは思わないのですか?

嫌われるなら、早めに嫌われておいた方がいい。その方が好きにさせるチャンスが増えるじゃないですか。仮にその人と会える回数が10回と決まっていたとします。初めてあった時に嫌われていれば、残り9回分も好きになってもらうチャンスがあるんです。でも、5回目に嫌われたら、自分を好きにさせるチャンスはあと5回しかない。しかも、1回から5回までで好きになってもらえたぶんも、全部おじゃんになってしまうんです。

――仕事もそのスタンスで?

同じです。特にテレビは1人では作れないものですから、格好わるい部分もダサい部分もいい部分も全部さらけ出すべき。結局「『井上裕介』はこういう人間なんですよ」ということを知ってもらわないと、チームに入れたときにどういう役割を与えたらいいかわからないじゃないですか。会社でもそうですけど、大きな仕事をするときにはそれぞれの得意な部分を任せる。そのためには、自分の得手不得手を皆と共有しておくことですね。

あとは無理しすぎないけど、自分ができることは100%実行する。できないことを無理して頑張っても、100%の成果は出ません。できないことはできないと言わないと。代わりにやれることは全力でやるんです。

●ポジティヴという言葉が流行語になるような日本に
○「ポジティヴ芸人」が日本を変える!?

――3月1日に35歳となった井上さん。アラフォーを迎えての今後の意気込みを聞かせてください

ポジティヴという言葉が流行語になるような日本になるようにしたい。そうすれば、もっと明るくて楽しい世の中になるんじゃないかな。政治家の討論とかも、「いつまでそんなことだらだら言ってんねん」「揚げ足取りじゃなくて、前のことを考えようぜ」と思うわけですよ。皆が前向きに未来を語れるような世の中になるためにも、僕は「ポジティヴの代名詞」として頑張っていきたいと思います。

――「ポジティヴの代名詞」の象徴となる日めくり。どういった人に使って欲しいですか?

ファンのかたはもちろん、僕のことを知らない人にも使って欲しいですね。そして、これを見て「わー! このページ気持ち悪い!」「嫌いや!」と思ったら、そのページを破り捨ててすっきりしてくれればいいんです。日めくりですから(笑)。ネガティブな方は、日めくりを見続けて、僕のポジティヴさが体内に残ってきたなと思ったら破って捨ててください。辞書と同じで、そのページを記憶したら破って捨てる感じです。日めくりですから、捨てていただいてもぜんぜん大丈夫です(笑)。

――最後に、マイナビニュースの読者の方へ、仕事がつらいときにポジティヴになれるアドバイスをお願いします

仕事柄いろいろな職業の方と飲んだり話したりすることが多いのですが、ひとつ言えることは「全ての職業はつらい」ということ。つらくない職業はないんです。しんどくて嘆くこともあるでしょうけど、あなたがと嘆いている僅かな時間に、死ぬほど努力をしている人がたくさんいます。くじけて2~3日ウジウジしているうちにも、前に進んでいる人はたくさんいるんです。そう考えると、時間がもったいないでしょう。今日は落ち込んでもいいから、明日には切り替えて頑張りましょう!

――ありがとうございました!

『まいにち、ポジティヴ!』(ヨシモトブックス/1,000円+税)

よしもとブサイクランキング3年連続首位獲得で殿堂入り!数々の「負のランキング」を総なめにしながらも、自信満々に「毎日が楽しすぎる」と言い切る井上裕介が、毎日をポジティヴに生きるためのベストオブ31のポジティヴメッセージを指南。 「嫌なことがあった日」「今日はがんばらないといけないと思った日」「本気を出したい日」、そんな日はだまされたと思ってめくってみてください。意外な言葉に救われることもあるかもしれません。レッツポジティヴシンキング!

提供:

マイナビニュース

この記事のキーワード