花粉症ではない人もある日突然、花粉症になる可能性があるって本当?
花粉シーズンの真っただ中、くしゃみや鼻水などに悩まされている人も増えていることだろう。一方で、花粉症ではない人は普段と変わらない生活を送っているだろう。
だが、そんな人たちもある日突然、アレルギー症状が出る可能性があることをご存じだろうか。
花粉症はざっくりと説明すると、以下のような仕組みで発症する。
(1)花粉(抗原)が体内に侵入する
(2)かゆみや炎症を引き起こす化学伝達物質をたくわえている「肥満細胞」に、花粉に対する抗体(IgE抗体)が付着する
(3)花粉との接触を何年も何回も繰り返すうち、IgE抗体が付着した肥満細胞が増加する
(4)IgE抗体が付着した肥満細胞がある一定数まで増えると、アレルギーを発症する手前の段階である「感作」が成立。この時点で、アレルギー発症の準備が整ったことを意味する
(5)感作の状態で抗原が再侵入してくると、肥満細胞に付着しているIgE抗体が「抗原抗体反応」という反応を起こす
(6)抗原抗体反応に伴い、ヒスタミンなどの化学伝達物質がまき散らされることで、くしゃみや目のかゆみなどの症状が出るようになる
アレルギー反応の準備ができた感作の状態では、花粉症の症状はまだ現れない。