巨人Intelに挑め! - 1GHzを突破せよ (3) Benが明かしたBigなPlanとは…
○K7の革新的アーキテクチャ
Benに野心的なアプローチを聞かされた後、K7でゲームチェンジをもくろむAMDに私はいよいよテンションが上がった。その晩、サニーベールのホテルのバーでいろいろ考えた。「やっぱりここはシリコンバレーなんだな」という興奮がじわーっと感じられたと同時に(シリコンバレーは行くたびにいつもこの感じがあるからやめられないのだ…)、既に10年も働いていていたのにシリコンバレーのスピリットを全く理解していなかった自分にがっかりした感じを覚えている。
そのプランはまさにBigであった。まず、Benが言ったように、Intelプロセッサとの互換路線を断ち切って、全く新しいバスアーキテクチャで勝負する。そのバスというのが、DECがワークステーション、サーバ用に開発した64ビット!!のEV6(恥ずかしながら、それを聞いたとき私はそれがどんなにすごいものかは知らなかった…)。
もともと技術的に疎い、日本のマーケティングの担当として、私の頭に真っ先に浮かんだのがMother Boardの事である。 事を単純に説明すれば、今では、秋葉原のDIYショップに行くとIntel系とAMD系と全く互換性のないボードが棚を別にして売っているけれど、その当時はボードと言えばx86=Intelであった。