男女の友情は成立するか - 研究結果から心理学者が解説
男女をめぐる問題として、男女の間で友情は成立するのかは、永遠のテーマとして議論されています。成立するという人もいれば、絶対にあり得ないという人も。ですが、本当のところはどうなのでしょうか。
○愛は「恋愛」と「好意」からできている
結論からいうと、男女の間だって友情は成立します。一般的に同性間には友情が、異性間には愛情のみが存在すると考えられています。この場合の愛情とは、性的な関係と言い換えることができるでしょう。ですが、だとすると同性間にも性的な関係が許される以上、そもそも同性同士だからといって友情のみが成立するともいえないわけです。
さて、1970年にルービンという心理学者が、愛や恋愛に関する実証的な研究を行っています。
ルービンは、愛は恋愛(LOVE)と好意(LIKE)によって成立し、恋人に対しては恋愛と好意の両方が、友人などに対しては好意のみが存在するということをあきららかにしました。これをきっかけに、心理学では愛や恋愛に関する研究が展開していきます。
デイビスという研究者は、友情の構造と愛情の構造を比較し、「尊敬・信頼や理解といった要素は友情にも愛情にも共通して存在すること」