くらし情報『東大、量子の非局所性を高精度かつ厳密に検証することに成功』

東大、量子の非局所性を高精度かつ厳密に検証することに成功

非局所性の検証において本質的な「光子の空間的な広がり」を残しつつ、実験装置を簡略化することに成功。そして、部分反射ミラーの反射光と透過光の両方をホモダイン測定し、「部分反射ミラーの片側(透過光)のホモダイン測定の観測属性(位相)を変更すると、観測属性と得られた結果(振幅の符号)に応じてもう片側(反射光)の量子状態に変化が生じる」ことを確認したとする。つまり「空間的に離れた2地点の片方の観測属性と結果に応じた影響がもう片方に及んで、それに対応する量子状態が現れた」ことを意味する。

この現象こそ、アインシュタインによって100年前に提唱された光子1つがもたらす非局所性そのものであり、研究チームは、非局所性の存在を示す十分な根拠を得るために、電磁波の6つの異なる属性でその効果を検証したほか、これを定量的に評価するEPR steering不等式の破れを検証し、光子の非局所性の厳密な検証に成功したとしている。この結果を受けて、研究チームでは、今回の成果は基礎科学の大きな成果であるばかりでなく、光子の粒子性と波動性の両方を用いた新方式の超高速量子暗号や超高効率量子コンピュータへの応用を可能にするものだと説明している。

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