freetelも通話料半額サービス提供 - MVNOキャリアの新しい競争となるか
プラスワン・マーケティングは都内で発表会を行い、同社のMVNOサービス「freetel」において、通話料半額サービス「通話料いきなり半額」を4月2日より提供することを発表した。発表会では同サービスに加え、今後のfreetelブランドの端末戦略なども明らかにされた。
○スマホもガラケーも通話料半額に
発表会にはプラスワン・マーケティングの増田薫代表取締役が登壇。同社が掲げる「正しいものを選べる世界」というキャッチフレーズには、自分にあっているものを選べる選択肢を広げられること、という意味が込められていると紹介した。この理想を実現するため、同社の事業戦略はハードウェア、通信、アプリを三位一体として行ってきたが、まず第1弾として、2013年に最初のSIMロックフリースマートフォンを発売。続いて2014年には第2弾として契約期間の制限がないSIMカード「フリモバ」を発売してきた。
そして今回、第3弾のサービスとして提供されるのが、業界最安値となる音声通話アプリ「通話料いきなり半額」となる。サービスの概要としては、電話番号にプレフィクス(前置番号)を付けることで通信経路を指定し、これにより通話価格が安くなるというものだ。
通話料は30秒10円で、これは国内通話に加え、米国・中国・韓国・香港・台湾との国際通話にも適用。その他の国々・地方に関しても順次対応を進めていくとのこと。
●他社のサービスにはない特徴が
○「通話料いきなり半額」の特徴
プレフィクス自体は専用アプリ(Android、iOS対応)を使うことで、自動的に付与されるため、ユーザーは通常の通話と同様に格安の発信が可能になる。通信経路を指定するのは発信時のみなので、電話番号は従来のものがそのまま利用できる。
こうした、プレフィクス型の通話割引サービス自体は楽天の「楽天でんわ」やiijmioの「みおふぉん」などいくつかあるが、「通話料いきなり半額」はオンラインのアプリストア版だけでなく、パッケージ版が用意される。
スマートフォンに加えてフィーチャーフォン(ガラケー)でも利用でき、支払いにクレジットカードに加えてコンビニ払い(手数料は200円/月)も選択可能、といった具合に、幅広いユーザーに訴求するための特徴を揃えている。特にパッケージ版に関しては、大手家電量販店やパソコン専門店などで展開するとのことなので、あまりネットを使わないユーザー層にもアピールする可能性が高い。
MVNOの熾烈な価格競争は、価格に加えてサービス面での競争が激化している。
そんな中、格安の通話料を広いユーザー層に訴求するという点で、「通話料いきなり半額」を用意したfreetelはユニークな位置を占められそうだ。
●発表が待ち遠しいWindows Phone
○未発売のWindows Phoneにも期待!
発表会ではMWC 2015の会場で展示された「SAMURAIプロジェクト」に加え、同じくMWCで発表されたWindows Phone端末も展示されていた。発売は2015年の夏を予定しており、展示機は試作段階であるが、外観などは基本的にこのままいくという。
この端末は性能的にはミドルレンジ向けとなるもので、販売価格は2万円代を予定されている。軽く触ってみた程度だが、持った感じはかなり軽く、質感も悪くなかった。クアッドコアの64bit CPUを搭載しているとのことだが、軽くいじった範囲での操作感は軽快で、アプリにもよるが、実用面での問題もなさそうだ。価格帯も手頃なので、Windows Phoneに注目するユーザーの間でのデファクトスタンダード的な端末になりそうだ。
OSはWindows Phone 8.1が搭載されるが、今年登場予定のWindows Phone 10へのアップグレードもマイクロソフトと協力して、スムーズなアップグレードパスを用意したいとのこと。
また「通話料いきなり半額」についても専用アプリの提供を含めて検討しているという。
freetelはAndroid端末でハイエンドからローエンドまでのフルラインナップを揃えているが、Windows Phoneでも同様に展開していきたいとのことなので、1万円台の安価な端末や、オクタコアCPUを載せたハイエンド端末まで、幅広い端末の登場を期待できそうだ。日本ではなかなか根付かなかったWindows Phoneだが、Windows Phone 10ではデスクトップOSとの連携も強化され、iOS、Androidに続く第3の選択肢として注目されるだけに、freetelの奮闘にも期待したい。
(記事提供: AndroWire編集部)