「将棋電王戦FINAL」第3局で稲葉七段が破れソフト1勝目「不甲斐ない将棋」
5人のプロ将棋棋士がコンピュータ将棋ソフトと団体戦で戦う「将棋電王戦FINAL」の第3局・稲葉陽七段 対 やねうら王の対局が28日、北海道・函館の五稜郭にて行われた。
第3局は、28日20時2分、「第2回将棋電王トーナメント」第3位の将棋ソフトやねうら王が稲葉七段を破り、全5局のうちコンピューター側が1勝目、プロ棋士側としては2勝1敗となった。将棋は、やねうら王の横歩取り△3三桂戦法から、中盤で稲葉七段が開戦。しかし結果的にはその判断が裏目に出たようで、やねうら王が優勢になる。終盤は稲葉七段が入玉含みでがんばるも及ばず、やねうら王が稲葉七段の玉を寄せきった。手数は116手で、消費時間は稲葉七段が4時間6分(残り54分)、やねうら王が3時39分(残り1時間21分)。
終局後の会見で稲葉七段は「横歩取り△3三桂戦法は想定の一つでしたが、その後イヤな展開に。こちらから動いたのが早かったかもしれません。
ギアチェンジをもう少し我慢する必要がありました。以下は苦しい局面が続き、最後は読みにない良い手を指されて負けを覚悟しました。棋士の2連勝という良い流れで不甲斐ない将棋を指し、自分の弱さを感じました」