兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃 (5) 兼業漫画家は"大平原"の夢を見るか
今回は仕事の息抜きの話である。
息抜きとは、仕事をより効率よく行うために必要不可欠な行為だ。しかし、私ほど息抜きに本業が圧迫されている作家はいないと思う。全く休みがない、どこにも出かけられないと嘆いているが、この息抜きの時間を減らせば余裕でバリ島ぐらいには行けるはずなのである。
とにかく集中力がない。1コマどころか、1本線を引くごとに10分は息抜きしてしまう。本当に集中したいなら、今すぐネットのLANケーブルを斧で両断し、スマホを手刀で真っ二つにすべきなのだが、私がネット回線を絶つのはバトル漫画でいうところの「身に着けていた重り」を外す行為に等しく、生死を分ける強敵(締切)に出会うまでは絶対にはずさない所存である。
○創作の息抜きは「エゴサーチ」
では具体的に何をしているかというと、最近では女性に大人気のブラウザゲーム「刀剣乱舞」にはまり、その二次創作漫画を描くことにより本業の漫画を描く時間が圧迫されている、というわけのわからない状態にあるものの、一番の息抜きは「エゴサーチ」だ。
エゴサーチとは、ウィキペディアによると「インターネット上で、自分の本名やハンドルネーム、運営しているサイト名やブログ名で検索して自分自身の評価を確認する行為」