庵野秀明氏『ゴジラ』総監督までの道 -「日本を代表する空想特撮作品を背負って」
東宝制作による特撮怪獣映画『ゴジラ』シリーズ最新作の公開が2016年夏に決定し、脚本・総監督を庵野秀明氏、監督・特技監督(兼任)を樋口真嗣氏が務めることが発表された。
今回の発表とともに、庵野氏、樋口氏はそれぞれにコメントを発表。庵野氏は、2012年に公開された『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』以降、精神的な葛藤から約1年のあいだ自身のスタジオに近づくこともできなくなってしまったという。今回のコメントでは、再びアニメの制作現場に戻り、『ゴジラ』という作品の重さとオファーの経緯と、そして自身が愛してやまない"特撮"への想いを綴っている。
○庵野秀明氏コメント全文
我々は、何を作ろうとしているのか。
そして何故、空想特撮映画を作る事を決めたのか。
2012年12月。エヴァ:Qの公開後、僕は壊れました。
所謂、鬱状態となりました。6年間、自分の魂を削って再びエヴァを作っていた事への、当然の報いでした。明けた2013年。その一年間は精神的な負の波が何度も揺れ戻してくる年でした。自分が代表を務め、自分が作品を背負っているスタジオにただの1度も近づく事が出来ませんでした。2014年初頭。ようやくスタジオに戻る事が出来ました。