BASELWORLD 2015 - セイコー、限定デュアルタイム「アストロン」や新開発の機械式ダイバーなど
スイスのバーゼルで開催されたウオッチ&ジュエリーの祭典「BASELWORLD 2015」。セイコーウオッチのブースでは、第2世代セイコー アストロン(以下、アストロン) 8Xシリーズにデュアルタイム機能を搭載した新作と、その限定モデルを発表。加えて、セイコー プロスペックス(以下、プロスペックス)のダイバーズ、グランドセイコーの限定モデルなど、話題作満載だった。なお、記事中の価格はすべて予価、税別価格となる。
○今回のアストロン限定モデルは、エレガントな白蝶貝ダイヤル
GPSウオッチの先駆けとして登場し、昨年(2014年)は容積を約3割も小型化した8Xシリーズが人気を博したアストロン。今年は6時位置に12時間計のインダイヤルを搭載した、デュアルタイムモデルが発表された。
ボタン操作ひとつで機内モードのオン・オフが可能。タイムゾーンの手動設定も、電子式りゅうずを回すことで行うことができるなど、操作性が向上している。
なお、りゅうずを回して秒針をUTC位置や各都市コード名に合わせると時分針が回転し、各都市の時間を確認できる。
ソーラー充電機能も大幅に改善。省電力性能が向上し、ダイヤルのベースカラーにホワイトやブルーの採用が可能に。これにより、デザインの可能性が広がり、カラーバリエーションが充実した。
○セイコー アストロン2015限定モデル
この8Xシリーズデュアルタイムモデルをベースとした「セイコー アストロン2015限定モデル」が3,000本の数量限定品で登場。セラミックスとチタンを組み合わせた新構造ケースは、地球をイメージしたブルーとホワイトのカラーリング。アストロン初の白蝶貝ダイヤルを採用したエレガントなフラッグシップモデルとなっている。
上質なライターカットのりゅうずは、トップにセラミックス製のパーツを配置。
バックには「Limited Edition」の文字とシリアルナンバーが刻印される。
レギュラーモデル、限定モデルとも風防はスーパークリア コーティングのサファイアガラス。ベゼルはセラミックス製。10気圧防水。ケース外径は、限定モデルが48.7mm、レギュラーモデルが45.0mm。厚さは限定モデルが13.2mm、レギュラーモデルが13.3mm。GPS非受信時の精度は、平均月差±15秒。各モデルとも発売時期、価格ともに未定。
●プロスペックスからは、ダイバーズウオッチ50周年記念限定モデル
○ダイバーズウオッチ50周年記念限定モデル
セイコーダイバーズウオッチの顔ともいうべき「プロスペックス」の外胴モデル「マリーンマスター プロフェッショナル」がリニューアル、ダイバーズウオッチ50周年記念限定モデルとして登場する。
外胴プロテクターの素材として、新たに高硬度セラミックス サーメットを採用。美しい金属色を纏うとともに、堅牢性をいっそう高めた。バンドも従来のポリウレタン製から、耐久性と強度が高い強化シリコン製に変更。インデックスの塗料も、残光時間が従来比60%向上した新開発ルミブライトを採用し、海中での判読性をより向上させている。
ラインナップは、ピンクゴールドケース+濃茶ダイヤルで自動巻(手巻付き。パワーリザーブ約50時間)ムーブメントの「SBDX016」と、シルバーケース+ブラックダイヤルでクォーツムーブメント(電池寿命約5年)の「SBBN029」の2モデル。両モデルとも、風防は防曇仕様のサファイアガラス。
1,000m飽和潜水防水(ヘリウムガスを使用する飽和潜水用の防水仕様)。ケース素材はチタン。
SBDX016はケース外径48.2mm、厚さ17.4mm、価格は40万円。SBBN029はケース外径49.4mm。厚さは15.3mm、価格は27万円。ともに7月10日発売予定。
○新開発ダイバーズ用10振動メカニカルムーブメント搭載モデル
新開発のダイバーズ用10振動メカニカルムーブメントを搭載した「国産ダイバーズ50周年記念限定 メカニカルハイビート36000 1000m飽和潜水用防水モデル」が登場する。
堅牢性の高いセイコー独自のワンピース構造(裏ぶたと胴部が一体となっている)ケースに対応する新設計で、動力ぜんまいやひげぜんまいに新素材を採用。
精度の高い10振動ながら約55時間のパワーリザーブと、高い耐磁性、耐衝撃性を実現した。本製品に使用されている自動巻ムーブメントは、セイコーにおける高級時計の製造を担う雫石高級時計工房にて、ひとつひとつ組み立てと調整が行われている。
風防は防曇仕様のサファイアガラス。1000m飽和潜水防水。ケース素材はチタン。ケース外径は48.2mm、厚さは19.7mm。価格は65万円で、6月6日発売予定。
●2015年の「グランドセイコー ヒストリカルコレクション」は?
○グランドセイコー誕生55周年を飾るデザイン復刻モデルは「62GS」
グランドセイコーにおけるヒストリーメーカーを最新技術と現代的解釈で復刻する、恒例の「グランドセイコー ヒストリカルコレクション」。
今回、そのモチーフに選ばれたのは、ブランドで初めて自動巻ムーブメントを搭載し、ブランド哲学である「実用性の進化」を体現したモデル「62GS」だ。
1667年の62GSをほぼ忠実に復刻した「復刻デザイン」と、そのデザインを現代的にアレンジ、62GSのスピリッツを現在のGSとして形にした「現代デザイン」をラインナップ。
○グランドセイコー ヒストリカルコレクション"62GS"限定モデル(復刻デザイン)
復刻デザインは、角の立ったボックス型風防と、4時位置の沈頭りゅうずが目を引く。復刻デザインでは、その特徴をほぼそのままに再現。ただし、4時位置のりゅうずは「自動巻ゆえりゅうずを巻く必要がない」との主張を込めて沈頭式としたオリジナルに対し、自動巻ながら手巻機能付きのムーブメントを搭載した現代デザインでは、沈頭式を廃している。
10気圧防水。ケース外径は37.6mm、厚さは12.9mm。ケース素材別に、4モデルのバリエーションで展開される。
18Kホワイトゴールドを使用した「SBGR091」は180万円、18Kイエローゴールドの「SBGR092」と18Kピンクゴールドの「SBGR094」は各170万円で、6月6日発売。世界限定で各100本。
ステンレススチールの「SBGR095」は、45万円で4月10日発売。こちらは世界限定600本。すべて全国の「グランドセイコーマスターショップ」での取り扱いとなる。
○グランドセイコー ヒストリカルコレクション"62GS"限定モデル(現代デザイン)
現代デザインは、復刻デザインよりも大きめのサイズとシースルースクリューバック仕様、より実用的なメタルブレスレットなど、現代ニーズに合わせた要素を纏っている。
ムーブメントに自動巻(手巻付き)のメカニカルハイビート3600を搭載したモデル(2モデル)と、セイコー独自のスプリングドライブを搭載したモデル(2モデル)をラインナップ。価格はすべて各62万円で、6月6日発売予定だ。メカニカルハイビート3600搭載モデルのケース素材は、ステンレススチール。ケース外径は40.0mmで厚さは12.9mm。10気圧防水。シルバーダイヤルの「SBGH037」が世界限定1,000本、濃茶ダイヤルの「SBGH039」は世界限定700本となる。
一方、スプリングドライブ搭載モデルのケース素材はブライトチタン。ケース外径は40.0mmで厚さは12.9mm。10気圧防水。シルバーダイヤルの「SBGA125」が世界限定1,000本、濃紺ダイヤルの「SBGA127」は世界限定700本。