ActiveImage Protectorのイメージファイルを復元なしで直接起動 - 「ImageBoot」を試す
「ActiveImage Protector」は、ネットジャパンが独自開発をするバックアップソフトである。Linuxエディションやクラスターエディションなど、さまざまなニーズに対応する。個人ユーザーならば、PowerXブランドのActiveImage Protector 3.5 Proがオススメである。
Windows 8.1にも対応、さらに重複排除圧縮機能などを搭載し、より柔軟にバックアップ環境を構築できる(くわしくは、[こちらの記事を参照]http://news.mynavi.jp/articles/2013/01/10/powerxactiveimagepro/))。ActiveImage Protectorは、HDD全体をまるごとイメージファイルにバックアップする。PCやHDDに障害が発生した場合などは、このイメージファイルから復元を行う。
ActiveImage Protectorには、イメージファイルのマウント機能も用意されているので、ファイルやフォルダ単位でも、復元することができる。しかし、本当にバックアップが復元できて、きちんとブートするかの確認をするには実際に復元してみる以外の方法はなかった。
そこでネットジャパンでは、イメージファイルから、復元なしで仮想マシンとしてそのまま起動できる「ImageBoot」の無償提供を開始した。本稿では、その使い方を紹介しよう。
○ActiveImage Protectorでバックアップを作成
まずは、バックアップがなければ始まらない。もちろん、こちらは有償だ。今回は、評価版で試してみよう。図2の紹介ページから、ActiveImage Protectorの評価版のダウンロードができる(同時にImageBootもダウンロードしておこう)。
必要事項を記入すると、リンク先の記載されたメールが届く。インストールは指示通りに進めば、難しいことはない(図4)。
再起動後に有効となる。早速、バックアップを行う(図5)。
こうして作成されたイメージファイルは、図6のようになる。
ほぼクリーンインストール状態なので、約5GBになった。
●仮想環境を導入し、ImageBootを実行してみる
○仮想環境のインストール
ImageBootの実行は、バックアップしたPC以外のマシンで行う(同じマシンでは起動できない)。また、ImageBootは、以下の仮想環境をサポートする。
VMware Workstation 10、11
VMware Player 6、7
Microsoft Hyper-V
一般的なPCユーザーならば、無償のVMware Playerが使いやすいだろう。図7のダウンロードページからダウンロードする。
バージョン7は、64bit OSにのみ対応する。32bit OSの場合は、1つ前のバージョン6をインストールする。
こちらも、特に難しいことはないだろう。ここでは、Windows 7 64bitにPlayer 7をインストールした。
○ImageBootのインストール
次にImageBootのインストールである(図9)。
ライセンス契約の同意、インストール先の設定などを行い、実際のインストールとなる(図10)。
途中、NetJapan記憶域コントローラーのインストール確認がでる(図11)。
ここでは[インストール]を選ぶ。
図12で、完了となる。
○ImageBootの実行
ImageBootを起動すると、ようこそ画面が表示される(図13)。
[次へ]でバックアップしたイメージファイルの選択になる(図14)。
次は、ハイパーバイザーの選択と仮想マシンの設定となる(図15)。
インストールされていないハイパーバイザーはグレーアウトしている。仮想マシンの設定は、ホストに合わせて設定する。[次へ]をクリックすると、P2V(物理環境から仮想化)が行われる(図16)。
仮想マシンとして起動する(図17)。
多少の調整もするが、仮想化の知識があれば、なんの問題もないだろう。筆者の場合、テスト環境を構築することが多い。したがって、イメージバックアップを利用する機会が多い。各種OSがあり、半年に1度くらいでアップデートを行い、必要に応じてリストアする。冒頭でもふれたように、こうしてとったバックアップがきちんと起動するかを、このように確認できると非常にありがたい。
また、複数のサーバー環境を構築していると、作成されたバックアップファイルのディザスターリカバリーをテストするのは非常に手間のかかる作業となる。また、増分バックアップでも、個々の増分に対し、起動を行える。どの時点で不具合が発生したかの確認も簡単に行うことができる。
このあたりは、個人のレベルを超えるかもしれない。しかし、こういうツールがあることは知っておいても損はないだろう。特に、ActiveImage Protectorユーザーならば、準備しておきたいツールといえるだろう。
仮想化もさまざま利用方法があるが、また1つユニークな使い方が増えたという感じである。