25歳のあなたへ。これからの貯"金"講座 (8) 中国経済7%成長鈍化の衝撃 – 中国人はどう動くのか?
15日に中国1-3月期GDP実質成長率が前年同期比7%と、6年ぶりの低い水準まで落ち込んだことが発表されました。でも、日本から見れば7%成長なんて、夢のまた夢みたいな良い数字ですよね。ところが、現地の空気を吸っていると、その衝撃の大きさが実感できるのです。
私は、2002年から、上海の金取引所や現地の大手商業銀行のアドバイザーとして招へいされてきました。その間、中国経済成長の実態を内部から見てきました。
○あたかも経済が止まっているかのごとき錯覚に…
そこで感じる7%を例えていえば、高速道路から一般道路に降りたときのスピード感覚とでもいいましょうか。それまで120キロでぶっ飛ばしてきたのが、スピード制限60キロの道に入ると、あたかも止まっているかのごとき錯覚に襲われます。同じように、年率10%成長に慣れきった中国人たちは、7%まで減速するだけで、生活実感としては、あたかも成長が止まったかのような感覚に陥ってしまうものなのです。
そこで怖いのが消費者心理。「先行きがやばい!」と感じると、途端に財布の紐が締まってしまいます。ただでさえ、中国には年金制度などあってないも同然ですから、将来への不安で、稼いだおカネは使わずにとっておく傾向が強い。