政府による構造改革や、日銀の金融緩和などをうけ、日本経済はデフレから脱却し、景気拡大に向かうとの期待が高まっています。国内景気の現状と先行きはどうなのか、景気をみるうえで代表的な指標を調べてみました。
○日銀短観
日銀短観は、正式には全国企業短期経済観測調査といい、日本銀行が四半期ごとに、民間企業を対象に行なうアンケート調査で、企業が現状と将来の景気に対してどう感じているのかなどを示しています。
日本銀行が、金融政策を決定するための参考指標の一つとしているため、国内外から注目されており、海外では「TANKAN」として知られています。
調査対象企業は、業種が多岐にわたっており、資本金2,000万円以上の企業の中から日本の産業構造が反映されるように抽出された約1万1,000社です。大企業、中堅企業、中小企業と規模別にわかれていることに加え、業種別にもまとめられているなど、国内景気の実態が様々な角度から把握できるようになっています。
調査内容は、大きく2つに分けられます。企業の活動状況や経済環境に対する見方を表す判断項目と、売上高や設備投資額など企業活動を定量的に表す計数項目です。
調査内容の中で特に注目されているのは、判断項目の中の企業の景況感を表す業況判断指数です。