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カメラスマホの最終形を目指したXperia Z4 - 発表会は異例ずくめ

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カメラスマホの最終形を目指したXperia Z4 - 発表会は異例ずくめ
●Xperia史上最薄の「Z4」
ソニーモバイルコミュニケーションズは20日、同社のスマートフォン「Xperia」シリーズの最新モデル「Xperia Z4」を発表した。「カメラスマホ」の最終形を目指したという同端末。発売日や価格が明らかにされず、キャリアに先立ちメーカーが発表するなど異例と言える点も多い。本稿では同日、都内で開催された発表会の模様をレポートする。

○より薄く、軽くなったフラッグシップモデル

発表会冒頭では、同社代表取締役社長兼CEOの十時裕樹氏が登壇。2013年春にXperiaのフラッグシップモデルとして登場したXperia Zを皮切りに、Z1~Z3までの歴代Zシリーズを振り返り、最新モデルとしてXperia Z4(以下Z4)を発表した。

続いて同社のデザイン・商品企画部門担当シニアバイスプレジデントの田嶋知一氏が登場し、Z4の商品コンセプトについて紹介。

開発の重点ポイントとしてデザイン、カメラ体験、エンタテインメント体験の3つを挙げ、それぞれを性能面でも支えるべく、8コア-64bit CPU(Snapdragon 810)の採用や4G LTEカテゴリー6、MIMO構成のWi-Fiなど、スペック面にも妥協していないことを明らかにした。


UIデザインについては、OSにAndroid 5.0(Lollipop)を採用し、そのUIデザインである「マテリアルデザイン」を重視しつつ、Xperia独自のスパイスを効かせたという。具体的にはプリインストールアプリのデザインにおいて、カラーパレットや、大きくアニメーションも備えたヘッダーの採用、奥行き(視差)を感じられるスクロール画面、画面の端から端まで使ったリストなどの要素を多用し、マテリアルデザインとの親和性を高めている。

ハードウェアのデザインについてはZ3と同様に金属とガラスで1枚の板を成すというコンセプトを踏襲しつつ、より薄く・より軽いボディを実現。厚さは6.9mmと、Xperia史上最薄モデルとなっている。また、この薄さながらXperiaの特徴であった防塵・防水構造は引き続き採用されており、オーディオジャックおよびMicro USBコネクタにはキャップレス防水コネクタを採用したことで利便性も高まっている。またmicro SDスロットとSIMカードスロットを1つにまとめることで、サイドフレームもこれまでになくシンプルになっている。●カメラスマホの最終形へ
○スマホ史上最強クラスのカメラがさらに強化

Xperia Zシリーズといえば、同社の「Exmor RS」イメージセンサーや画像処理エンジン「BIONZ」、Gレンズといったこだわりのカメラ機能が思い浮かぶ。冒頭で述べたようにZ4は「カメラスマホ」として究極の形を追求したとあり、最高感度ISO 12800という圧倒的な暗部撮影能力や4K動画、電子式ながら強力な手ぶれ補正技術「インテリジェントアクティブモード」、新たに料理シーンに対応した「新プレミアムおまかせオート」といった機能を搭載する。


さらにセルフィー撮影の需要が高まっていることを踏まえ、フロントカメラを200万画素から500万画素に強化。メインカメラとプレミアムおまかせオートやインテリジェントアクティブモードに対応するとともに、レンズも焦点距離25mm(35mmフィルム換算)の広角レンズを採用し、1度に4~5人写せるようになっている。また、カメラで撮影しながら楽しめるアプリもフロントカメラ用に新たに2種類追加されている。

エンターテインメントとしては、ハイレゾ音源の再生を重視。ハイレゾ音源用に高音質の独自コーデック「LDAC」を採用し、ワイヤレス接続のヘッドセットやスピーカーでハイレゾ音源を楽しめるとした。また、市販のヘッドフォン使用時にも高音質を楽しめるよう、ヘッドフォンの自動最適化技術を搭載するなど、ソフトウェア面での充実度が高まっている。

●発表会には疑問点も
○ソニーモバイルは迷走気味?

今回のZ4の発表は、キャリアに先行してメーカーが端末を発表、正式な発売日や価格が明らかにされないなど、国内メーカーの製品としては異例ずくめの発表となった。

キャリアに先行しての発表という点では先日の「Galaxy S6」(サムスン製)も同様だったが、あちらが国際的には発表済みで、デザインを含めた完全新規の製品だったのに対し、Z4はワールドプレミアとはなったものの、そもそもZ3のマイナーチェンジといった趣が強い製品だ(事実、発表前には「Z3 neo」という名前になるという噂も飛び交った)。
正直言って、このタイミングで不完全な発表を行う必要があったかは、いささか疑問が残る。

そもそも、ソニーモバイルの十時社長は3月のMWCで催されたプレスセッションで、「フラッグシップは年1回」という発言をしたばかりだった。それだけに、Z3の発売からわずか8カ月しか間を開けていない今回のZ4の発表は、臨席したプレスの間からも疑問の声が多かった。

5月からのSIMフリーの義務化や、各キャリアのLTE Advancedサービス(LTE カテゴリー6)開始、高性能・低価格なSIMフリー端末の台頭(奇しくもXperiaと同日、ASUSがZenFone 2を発表している)など、スマートフォンを取り巻く環境も大きく変化している。

今のうちに少しでもプレゼンスを高めるつもりだったのかどうかはわからないが、少々タイミングを計りかねている感じは否めない。ソニーモバイル自身が再建中ということもあるだろうが、全体的に迷走しているように感じられてしまう。もう少しどっしりと腰を据えてかかってもらいたい気もするのだが……。

(記事提供: AndroWire編集部)

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