モデルケースから学ぶ、PoEネットワークスイッチの使いどころ (1) 概要編
モノのインターネット (IoT:Internet of Things)という言葉を目にする機会がとても多くなった。IoTとは、あらゆるモノに通信機能を持たせて相互に通信し、より効率的な自動制御などを行うことを目的としている。そこでは当然ながら、モノを動かすには電力の供給手段を考えなくてはならない。本稿では、その手段のひとつとして有効なLANケーブルを介して電力供給をするPoE(Power over Ethernet)について、NETGEAR社のPoE対応スイッチの製品ラインナップを交えながら紹介する。
○PoEの特徴
PoEとは、UTPケーブルを通じて電力を供給する技術だ。無線LANアクセスポイント(以下、AP)やIPカメラ、IP電話などへの電力供給のためによく利用されている。
このようなPoE対応機器の特徴として、設置場所を選ばないことがあげられる。たとえば、無線LANのAPは、電波のカバー範囲を考慮してオフィスの天井に設置することが多いだろう。
しかし、天井に設置したAPへ電力を供給するのは容易ではない。また、IPカメラは“監視したい”場所に設置するのが一般的だが、監視場所のそばに電源があるとは限らない。