このコマに描かれているのは昭和19年4月17日 -『この世界の片隅に』片渕須直監督と原作者・こうの史代の真剣勝負
徳島県で開催されているアニメイベント「マチ★アソビvol.14」(5月3日~5日)で3日、ufotable CINEMAにて、片渕須直監督による『この世界の片隅に』プレゼンテーションが行われた。
『この世界の片隅に』は、こうの史代氏の同名コミックが原作。昭和19年の広島・呉にお嫁にやってきた18歳のすずが、あらゆるものが欠乏していく中で工夫を凝らす生活の日々、それでも激化する戦争の中で奪われていく大切なもの、それでも続いていく日常について描いている。クラウドファンディングサービス「Makuake」で2015年3月9日にスタートした「片渕須直監督による『この世界の片隅に』のアニメ映画化を応援」プロジェクトが、3月18日には当初目標の2,000万円を突破したニュースで大きな注目を集めた。
今回のイベントでは、片渕須直監督が制作のために集めた膨大な映像資料をスクリーンに上映しながらトークを行った。冒頭、広角レンズで撮った書斎らしき写真がスクリーンに映し出されたが、そこに映った書籍全てが片渕監督が本作のために自腹で集めた資料というから驚きだ。イベントにはGENCO代表取締役で『この世界の片隅に』プロデューサーの真木太郎氏、司会のまつもとあつし氏も同席したものの、2人は時折驚きを見せたり補足のコメントを入れるだけで、ほぼ片渕監督の独演会に近い形になった。