音楽の"共通言語"「楽譜」ってデジタル上でどうやって作っているの?
プロやアマチュアの音楽家はもちろん、義務教育課程で誰もが音楽の授業で目にしたことのある“楽譜”。五線譜と呼ばれる、5本並んだ平行線に音符や記号が並べられ、楽器を演奏したり、歌をうたう際の音程や音階などをすべて示した、いわば音楽の“共通言語”と言ってもいい書面だ。
しかし、楽譜を見るのは学生時代以来という人はもちろん、ふだん音楽をやっている人にとっても、この楽譜がどのように作成されているかを改めて考えてみたことはあまりないのではないだろうか。現在は、通常の文字による印刷物であれば、“DTP(デスクトップ・パブリッシング)”と言って、コンピューター上で処理されて、“版下”と呼ばれる印刷物の大元になる原稿まで、すべてデータで作成される。
楽譜の場合も、やはり現在ではコンピューター上で作成されるのが主流だ。そこで今回は、全世界で250万人以上のプロの音楽家や教育関係者、出版社が使用しており、市場シェアトップという楽譜作成ソフト「Finale(フィナーレ)」の日本での販売元である、エムアイセブンジャパンの関口彰広氏に楽譜づくりについて話を伺った。
○1枚作るのに丸1日かかる楽譜制作
同社が販売する「Finale」