企業から個人へ、月額500円のお手軽クラウドが導く国産クラウドの方向性
2014年の前半に相次いだAmazon、Google、Microsoftなどの主要海外企業によるクラウドサービスの値下げ。それに対抗するかのように、同年後半には国産のクラウドサービスが次々と安価なプランを発表した。特にIDCフロンティアやNTTコミュニケーションズ、そしてGMOクラウドなどが提供する月額500円のプランは「ワンコインクラウド」などと呼ばれ、多くの注目を集めている。
今回、このワンコインクラウドを提供するクラウドベンダーの一角である株式会社IDCフロンティアにて、同サービスの開発とサポートを担当する梶本聡氏と谷口早苗氏に、提供に至った経緯と今後のワンコインクラウドの未来について語っていただいた。
○「企業」から「人」へのアプローチ
「当時はゲームやシステムの開発者のような専門家が使う、知る人ぞ知るサービスではありましたが、その一方で一般的な知名度はあまりありませんでした」(梶本氏)
もっと戦略的に認知度を上げたい。そこで同社が取った戦略が「企業へ」ではなく「人へ」のアプローチだった。
「もともと、このような業界にいる方々は新しい技術やサービスが大好きです。実際、私たちの技術スタッフの中にも、個人でクラウドサービスと契約して色々と試している者も大勢います。