ドコモが虹彩認証スマホなど2015年夏モデルを発表 - ローソンとの提携など新たな事業展開も紹介
既報の通りNTTドコモは13日、新商品・新サービス発表会を開催した。2015年夏モデルとして投入されるのはスマートフォン・タブレット8機種、ドコモケータイ2機種の計10機種。虹彩認証に対応したスマートフォン、Androidを採用したフィーチャーフォンなど、意欲的な製品を揃えた。また、ローソンとの提携をはじめとする新たな事業展開についても紹介された。
新商品・新サービス発表会には、NTTドコモ代表取締役社長の加藤薫氏が登壇。冒頭に、NTTドコモが掲げるスローガン「いつか、あたりまえになることを。」を紹介した。これは、スマートイノベーションが未来に実現するであろう日常生活をイメージしたものだという。加藤社長は「ドコモでは新しい未来の技術を、簡単で親しみやすいサービスとしてお客様に提供していきたい。
それがイノベーションの本質だと思っている。未来の技術を当たり前に生活の中で利用する、そんな世の中になるように、ドコモはこれからも商品開発を進めていきたい」と語った。
同社ではパートナー企業との連携も深めていく方針。それを契機に、12月1日からサービスブランドの統一をはかる。dポイント、dカード、dアカウントなど、各サービスの頭文字にdをつけるのが特徴となっている。
例えばドコモポイントは、12月1日からdポイントとして生まれ変わる。ドコモでは同日より「dポイントカード」、およびクレジットカード付きの「dカード」を発行する予定。これに伴い、ポイント利用の対象も拡大する。
その最も大きなトピックスになるのは、全国約1万1000店舗を運営するローソンとの業務提携だろう。
ローソンとの業務提携により、dポイントとPontaポイントの相互交換が可能となる。dポイントは1ポイント=1円に換算可能。例えば、携帯電話の利用料金の支払いで貯めたdポイントをPontaに交換してPonta提携店で物を買ったり、Ponta提携店で貯めたPontaをdポイントに交換して携帯電話の利用料金の支払いに利用したり、といった使い方ができる。
ローソンでは、ドコモと取り組むことでローソンへの来客誘引を期待している。発表会に招かれ挨拶したローソン 代表取締役社長の玉塚元一氏は「ヘルスケア、店舗連携、商品開発、共同販促など様々な分野で連携することで、相互送客できる」と話し、ドコモとの提携を歓迎していた。●2015夏モデル全12機種をチェック
NTTドコモが投入する2015夏モデルは、全12機種。そのうちの4機種のスマートフォン「ARROWS NX F-04G」「Galaxy S6 edge SC-04G」「Galaxy S6 SC-05G」「AQUOS ZETA SH-03G」では、生体認証に対応した。
中でもARROWS NXは、世界で初めて(2015年3月31日時点、富士通調べ)虹彩認証システム「Iris Passport」に対応したモデル。端末のロック解除、Webサイトやアプリへのログイン、パスワード認証など幅広い用途に利用できる。これら生体認証システムは5月下旬より順次、ドコモの提供するサービスにも利用できるようになる見込みだ。
通信面では、スマートフォン5機種・タブレット2機種がLTE-Advancedの「PREMIUM 4G」に対応。30都道府県128都市で受信最大225Mbpsの高速通信が利用できる。コンパクトモデルとして訴求するのは「AQUOS EVER SH-04G」「Xperia A4 SO-04G」。このほか、若い女性を中心に根強い人気のあるディズニー・モバイルの新機種「Disney Mobile on docomo DM-01G」を用意、OSにAndroidを採用した折りたたみ型のフィーチャーフォンライクな「ARROWS ケータイ F-05G」「AQUOS ケータイ SH-06G」も投入する。
●新サービスも続々と登場
今月以降、新サービスも続々と開始される予定だ。
例えば月額400円の「dグルメ」として、ABCクッキングスタジオ、クックパッド、食べログが利用できるサービスを展開する。提供開始は5月28日。ABCクッキングスタジオでは自宅に居ながらにして料理のレッスンを受けることが可能。クックパッド、食べログでは有料のサービスやお得なクーポンなどが利用できるという。
また、今春から提供を開始している「家のあんしんパートナー」には、新たに留守中の部屋みまもり機能、在宅確認サポート、健康相談ダイヤルなどを追加。月額使用料は450円のまま据え置きとなる。
このほか「フォトコレクションプラス」として、月額280円で毎月フォトブックが届くサービスを開始。また、ひかりTVとの連携によりドコモ向けひかりTVチューナーでdTVが視聴できるようになる(提供は今夏を予定)。
録画した番組を外出先で楽しむ機能も利用できる。
加藤社長は「ドコモでは、新しくて難しい技術をみんなが当たり前に使えるようになる日を目指している。その日に向かって、ドコモでは全力で取り組んでいきたい」と結んだ。