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スマートフォンを経由する最新コミュニケーションツール!? カシオのデジタルカメラ「EXILIM EX-ZR1600」を試す

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スマートフォンを経由する最新コミュニケーションツール!? カシオのデジタルカメラ「EXILIM EX-ZR1600」を試す
●自動送信機能「オートトランスファー」ってどんな機能?
カシオ計算機から、光学18倍ズームレンズを搭載したコンパクトデジタルカメラの新製品「EXILIM EX-ZR1600」が登場した。自分撮りに適したチルト液晶や前面のフロントシャッターなどに加え、Bluetooth Smartと連携した画像の自動送信機能「オートトランスファー」を搭載している点が特徴だ。今回、この自動送信機能を中心にEX-ZR1600の使い勝手をチェックしてみた。

まずはEX-ZR1600の仕様を簡単に紹介しておきたい。有効画素数1610万画素の1/2.3型の高速CMOS(裏面照射型)を搭載し、レンズ構成は非球面レンズを含む10群11枚。焦点距離は約24~450mm(35mm判換算)、F値は2.8~5.9。最大1,920×1,080ドット(フルHD)/30fps動画撮影にも対応する。コンパクトデジタルカメラとしは、申し分ないスペック。
詳細はマイナビニュースの別稿で確認いただきたい。

○オートトランスファーってどんな機能?

それではさっそく、EX-ZR1600の最大の特徴である「オートトランスファー」ついて解説していく。

オートトランスファーは、EX-ZR1600で撮影した写真を自動で専用アプリをインストールしたスマートフォンに送信できる機能。スマートフォンの操作をしなくても自動的に撮影後に画像が転送される仕様となっており、普通にカメラを操作しているだけで、いつのまにか写真がスマホに転送されている―― という体験をユーザーに提供する。

同機能は、Bluetooth Smartの採用により実現した。Bluetooth Smartは、消費電力を抑え、長時間のバッテリ駆動を可能とする通信機能で、元々カシオらの時計メーカーが主導して「Bluetooth Low Energy(BLE)」として規格化されたもの。腕時計で利用することを前提に開発されたため、とにかく消費電力が少ない。よって、「常時機能をオンにしてスマートフォンと接続していてもバッテリをほとんど消費しない」というのがメリットのひとつだ。


EX-ZR1600のオートトランスファーでは、 EX-ZR1600とスマートフォンをBluetooth Smartで常時接続。撮影が行われると、カメラの無線LANアクセスポイント機能が起動し、スマートフォンと接続し、無線LANを使って画像をスマートフォンに送信するという仕様となっている。

一般的な無線LANを利用した転送機能を備えるデジカメと異なり、撮影後すぐに画像を転送したり、スマートフォンからEX-ZR1600の電源をオンにしてカメラ内の画像を確認することが可能だ。さらに、一般的な無線LAN内蔵デジカメは、カメラの無線LANを起動してスマホと接続、その後に転送するといった操作が必要だが、そういった面倒な操作は必要ないところもポイントだ。

特筆すべきは自動転送がオフの状態で、スマートフォンからEX-ZR1600の電源を入れてカメラ内の画像をチェックして転送することができるという点。カメラ本体に触れずにリモート操作でスマートフォンに写真を転送できるのだ。このほか、リモート撮影も可能で、スマートフォンからカメラを起動し、写真を撮影することもできる。

オートトランスファー関連の設定は、カメラ背面に設置された無線ボタンから簡単に行える。
このボタンを押すと液晶ディスプレイに設定画面が表示されるかたちだ。

●ストレスフリーで転送可能! 実際の使い勝手をチェックしてみた (1)
オートトランスファーを利用する際は、まずBluetoothのペアリングを行う。スマートフォンにインストールした専用アプリ「EXILIM CONNECT」から「カメラとペアリングする」をタッチ。ペアリングボタンを押してしばし待つと、アプリ画面に型番が表示されるので、こちらをタッチすればいい。

ペアリングが成功すると、スマートフォンに無線LANの接続設定が送信され、無線LANの設定も完了する。ただし、この一連の接続設定はAndroid端末のみ。iOSの場合は無線LANのプロファイルが送信されるので、これをインストールする作業が必要だ。通常の無線LAN内蔵デジカメだと、無線LANのパスワードを入力するなどの操作が必要だが、EX-ZR1600ではこういった手間は発生しない。


スマートフォンとの接続作業が完了したら、前述の「普通にカメラを操作しているだけで、いつのまにか写真がスマホ転送されている」という体験ができる。

さて、便利なオートトランスファー機能だが、気になるのは、やはりバッテリ消費だ。だがご安心あれ。試用期間中、スマートフォンとカメラをBluetooth Smartで常時接続していたが、バッテリ消費が極端に減ったという印象はない。ただし、無線LAN(Wi-Fi)で画像を送受信するため、頻繁に写真を転送するとバッテリ消費は大きくなる。1日に200枚程度の撮影と転送を繰り返していると、スマートフォンとカメラ、双方のバッテリがかなり影響を受ける。

そこで筆者は、転送時間やバッテリ消費を考え、スマートフォンに転送する画像は縮小画像にした。EX-ZR1600の設定では3Mサイズに縮小した画像を転送することもでき、これなら転送も速い。
SNSに投稿するのなら、このサイズでも十分だ。日々の気になった風景や食事を撮影してスマートフォンからSNSにアップロードする、という使い方の場合は自動転送にして、旅行時などのたくさん写真を撮るときは自動転送をオフにして使うというのもよいだろう。

いずれにしても、オートトランスファーの設定は簡単。Bluetooth Smartにより、スマートフォンとの連携がより楽になったことで、無線LANでのデジカメ転送がより現実的な機能になったと感じた。

●ストレスフリーで転送可能! 実際の使い勝手をチェックしてみた (2)
前述の通り、カメラ自体のスペックも十分だ。35mm判換算25~450mmの18倍ズームレンズを採用し、レンズのF値はF3.5~F5.9。コンパクトかつ高倍率ズームを備えているので、使い勝手はいい。

無線LANでの画像転送を行いながら写真を撮影する――といったマルチタスクを実現する高速なEXILIMエンジンHS Ver.3を搭載。
2つのCPUと2つの画像処理プロセッサによって、写真撮影に影響を与えず画像転送を行うことができる。

このほか、上方向に180度回転する3.0型チルト液晶とカメラ前面にシャッターボタンを搭載。自分を確認しながら撮影できるいわゆる「自分撮り」にも対応する。カメラの前に手をかざすとタイマーが作動する「モーションシャッターや」肌のテカリを抑え、顔を明るく記録する「メイクアップモード」といった自分撮りと相性がよい撮影補助機能も備える。

EX-ZR1600は、デジタルカメラを単に写真を撮影するだけの道具としてではなく、スマートフォンを経由したコミュニケーションツールとして利用することができる。本稿で紹介した通り、「意識せずに、ふたつの機器を接続して写真撮影を楽しめる」というのが最大の特徴だ。TwitterやFacebookなどのソーシャルサービスにきれいな写真を投稿して、自身を表現したいという人は、購入を検討してみてはいかがだろうか?

(執筆:三谷真)

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