HPストレージの責任者が主張するConverged Storageの優位点とは
ビル・フィルビン氏はHPにおいて、マネジメントシステムやデータ保護、データ保持、Software Defined Storageの責任者だ。
同氏はまず、現状のデータ保護(バックアップ/リカバリー)市場における課題を、「HPは長年、データ保護の市場に製品を投入してきた。この市場に参入した理由は、お客様の課題解決をお手伝いしたいからだ。これまでデータは予測できるスピードで増大してきたが、ここ数年で、ツイッターやfacebookなどのビッグデータアプリケーションの登場によって、非構造データが非常に増え、多くのストレージが必要になっている。まさに、データの爆発が起こっている。さらに、現在のデータ保護のソリューションでは、顧客が求めるSLAを満たすことができなくなっている。
これによって、コスト、複雑性などが増大している」と指摘した。
こういった非構造データの増大に対し同社は、3PAR File Personaアーキテクチャにより、iSCSI、FC、FCoEなどの構造データに対するブロックベースのアクセスと、CIFSやNFSなどの非構造データ対するファイルベースのアクセス、およびオブジェクトアクセスを1台で実現する。
そして同社は、これらユニファイドストレージ機能を提供する新「HP 3PAR StoreServ」システムを昨年の12月に発表している。
さらに、HP StoreOnce Recovery Manager Central (RMC) ソフトウェアを利用すれば、別途、バックアップ用ソフトやサーバを利用することなく、HP 3PAR StoreServプライマリストレージのスナップショットを重複排除したのち、同社のバックアップアプラインス「HP StoreOnce」にバックアップデータをそのまま移行できる。
ビル・フィルビン氏は、「RMCで3PARのスナップショップ機能を利用して取得したバックアップデータをStoreOnceに簡単に移動できる。それによって高い経済性を実現できる。別途バックアップソフトやサーバは必要なく、3PARとStoreOneceだけで実現できる。これが統合されたストレージ(Converged Storage)だ」と語った。
同社では、RMCによるバックアップは従来のバックアップよりも17倍高速だと主張する。ビル・フィルビン氏によれば、高速化のポイントは差分バックアップと重複排除だという。
RMCは、HP 3PAR StoreServ SnapDiffテクノロジーを活用しており、最初はフルバックアップが行われるが、2回目以降は変更されたブロックのみがStoreOnceに送信される。また、複数の仮想サーバをバックアップした場合、仮想サーバ間の重複データも削除されるため、より高速になるという。
また、同氏によればバックアップをアプリケーション単位で行えるのも特徴だという。
同氏は、「アプリケーション管理者によって実現される。通常、アプリの起動やシャットダウンはアプリケーション管理者によって決められる。バックアップをアプリケーション管理者が行うことにより、アプリケーションの一貫性を持ったバックアップを行うことができる。
アプリケーションの管理者がデータ保護を設定したほうがコストメリットがある」と利点を強調した。
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