巨人Intelに挑め! - 80286からAm486まで (2) IBM PCの誕生秘話
IBMはこのPC(いろいろな話を読むとIBM自身も、このPC:Personal Computer:個人で持つコンピューターと言う概念については社内でかなり懐疑的にみられていたらしい…)のメインCPUについては社内で作られているメインフレーム用のCPUは使いようもなく、CPUもソフトも外部から調達するという点で、当時はこの製品はIBMの主流から外れたかなり得体の知れないプロジェクトであったことがうかがえる。
ただし、さすがはIBM。調達部門はCPUは必ず2次ソースがあることと言う条件を付けていた。ソフトについてはハードのおまけくらいにしか考えていなかったのだろう、マイクロソフト1社に任せた(これがその後大きな付けとなって回ってくるなどとは想像もしなかっただろう)。IBMのビジネスにテンションが上がったIntelだが、2次ソースを探さねばならない。そこで、IntelのCEO Robert Noyce(マイクロプロセッサの生みの親と言われる)が真っ先にコンタクトしたのが、National SemiconductorのCharlie Sporckである。
筆者は最近この連載の執筆にあたりCharlie Sporckの手記、「Spin-Off」