くらし情報『依然、不透明なギリシャ情勢~支援融資の再開交渉は継続』

依然、不透明なギリシャ情勢~支援融資の再開交渉は継続

依然、不透明なギリシャ情勢~支援融資の再開交渉は継続
財政ひっ迫などに苦しむギリシャとこれを支援するEU(欧州連合)などは、今年2月に既存のギリシャ支援プログラムを6月末まで延長することで合意した後、同国向け融資の実行再開などを巡り、協議を続けています。ただし、融資再開の条件として厳しい財政・経済改革が求められているのに対し、チプラス首相率いるギリシャ政府が、年金の削減や労働市場改革は選挙公約に反するとして受け入れを拒んでいることなどから、5月11日のユーロ圏財務相会合ではギリシャ向け融資の実行再開が見送られました。

こうした中、ギリシャ国債の利回りが上昇するなど、同国情勢を巡る不透明感の影響が一部で見られるものの、同国の問題が金融危機へとつながった2012年当時と比べると、ギリシャ国債の利回り水準はかなり低いほか、スペインなどの南欧諸国の国債利回りへの影響も目立ちません。このように、ギリシャ問題に伴なう影響が足元で限定的な背景として、金融危機に陥った国を支援する制度が整えられ、一国で危機が起きても周辺国に波及するのを防ぐ「防火壁」が欧州で築かれたことや、ユーロ圏経済が苦境を脱し、安定化に向かいつつあることなどが挙げられます。チプラス政権は、ギリシャがユーロ圏から離脱することになれば、域内への影響は避けられないとして、離脱回避に向けて支援側が譲歩すると見込んでいたとの見方がありますが、こうした欧州事情の好転などを背景に、ギリシャに厳しい改革を求める支援側の姿勢に変化は見られません。

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