日本MS、「Surface 3」のLTEモデルを発表 - 世界で最も美しいタブレットに
日本マイクロソフトは19日、10.8インチWindowsタブレット「Surface 3」LTEモデルの発表会を開催した。個人向けモデルの取扱いはY!mobileなどが行う。発表会で同社は「Surface 3」について「世界で最も美しいタブレット」などとアピールしていた。
○今のマイクロソフトが目指すこと
発表会の口火を切ったのは、日本マイクロソフトの代表執行役社長である樋口泰行氏だ。今回の発表会のテーマである「Surface 3」を片手に登場し、同日の午前中に開催されていたソフトバンクの発表会に自分が登壇したことに触れ、「戦略的提携をした」と切り出した。
そして、話題は現在のマイクロソフトに移った。樋口氏は、「AppleやGoogleは独自の生態系を持っており、ユーザーの選択ポイントが製品からエコシステムに変わってきている」と指摘。また、「これまでのマイクロソフトは、OfficeやWindows、Surfaceなど製品がバラバラに存在していた」と振り返った。
そこで、今後はエコシステムを構築し進化させていくと宣言した。
こうしたビジョンを同社では、「Empower every person and every organization on the planet to achieve more」と呼ぶという。
直訳すれば「より多くを成し遂げるためにすべての人と組織に力を貸す」というような意味だろうか。
樋口氏は「グローバルに、個人ユーザーの方も、企業の方も、より充実した楽しい生活、ビジネスにおいてはより生産性が高い、ビジネスライフを実現する」と説明した。コンシューマーだけにフォーカスするわけでもなく、企業ユーザーだけにフォーカスするのでもなく、両方にフォーカスし、仕事を頑張りながら、個人生活も充実させていくことをサポートしていくという。
●Surfaceらしさが詰まった「3」
○世界で最も美しいタブレット
続いて、「Surface 3」の機能説明のため、米MicrosoftのSurface担当ジェネラルマネージャーであるブライアン・ホール氏に話はスイッチした。
ブライアン氏は「Surface 3」を片手に登場するや「我々はエキサイティングな新製品Surface 3をリリースする」と英語で挨拶すると、重量、ディスプレイ、ディスプレイ解像度、スピーカー、カメラ、LTE回線に対応すること、などについて説明。また、「Surface 3はファンタスティックで、多くの人がそのSurface 3の基本性能が気に入るだろう」とアピールした。
さらに「エントリーモデルのストレージは64GBだが、外部ストレージが使えるので、あまり不自由なく使えるだろう。価格的な魅力もある。Surfaceの基本的なポイントである、キックスタンドも搭載し3段階に調節できる」(同氏)と魅力を解説した。
同氏は、Surfaceおなじみのタイプカバーについても触れ「Surface 3向けには美しい5色のキーボードを用意する。キータッチもパッド操作感もよくなっているし、安定性も増している」として、例のZ字に折り曲げて安定性を増す機構を実際に見せてくれた。
そして、「Surface 3」の機能を強化してくれるデバイスとして、デジタルペンも紹介。デジタルペンがあれば、紙にメモするようにSurfaceでメモができるとして、手書きのメモを実演した。今回のSurface 3向けには白、赤、黒、青の4色のペンが用意されるという。
最後に、マイクロソフトロゴが銀色の4つのステンレススチールのパネルでキックスタンドにあることを見せると、「Surface 3」は細部にもこだわっていると話し、“世界で最も美しいタブレット”だとして、話を終えた。
●一般向けモデルにはWi-Fiモデル無し
○一般向けは4G LTEのみ
そして、再び樋口氏が登場し、販売されるモデルについて解説を始めた。「Surface 3」には一般向けモデルと法人向けモデルがあり、一般向けは4G LTE対応で税別(以下同)81,800円から、法人向けはWi-Fiで68,800円から、4G LTEで78,800円から。一般向けは4G LTEモデルのみになる。タイプカバーは5色で15,680円になっている。発売日は6月19日。
ここでソフトバンクモバイルの専務取締役であるエリック・ガン氏が登場し、同社の、Surface 3に対する取り組みが紹介された。
エリック氏は、「うちの役割としては、戦略的なパートナーシップとして、4GLTEモデルを日本でまず発売してから、世界に売っていきたい。
販売チャネルは2つあり、法人向けはソフトバンク、個人向けはY!mobileとなる。法人向け商品はマイクロソフトのOfficeと我々の高速LTEネットワーク、サポート、保守、レンタルの組み合わせに、個人向け商品は、エディオン、ケーズデンキ、コジマ、ジョーシン、ソフマップ、ビックカメラ、ヤマダ電気、ヨドバシカメラなどの家電量販店、そして、ワイモバイルショップ、オンラインストアで販売する」と紹介した。○LTE対応はどう受け入れられるか?
タブレットのような持ち運べるデバイスがモバイル通信に対応するのは、もちろん便利なことではあるが、個人向けモデルをすべて4G LTE対応モデルにしてしまうというのは、大きな決断だと言える。
この新しいSurfaceが日本で受け入れられるかは、今後のモバイルデバイスの生きる道にとっても大きな意味を持つのかも知れない。