希少糖「プシコース」の抗肥満作用を確認 - マウス試験で明らかに
松谷化学工業はこのほど、名城大学薬学部らとの共同研究において、希少糖の一種「プシコース」に抗肥満作用があることを明らかにした。
同研究は、名城大学薬学部、名古屋第一赤十字病院内分泌内科、自治医科大学生理学講座統合生理学部門、香川大学医学部と同社研究所の希少糖(レアシュガー)研究チームと共同で行った。高ショ糖・高脂肪食の負荷マウスを用いて、希少糖「D-プシコース」の抗肥満作用について検討した。
希少糖とは、自然界に微量にしかない希少な単糖およびその誘導体のこと。今回の研究で用いた「D-プシコース」も希少糖の一種である。プシコースには、肝臓内で糖の代謝を高める酵素「肝グルコキナーゼ」の核外移行を促進し、グリコーゲン量の増加を起こす作用があることがわかっている。
研究では雄性マウスに、高ショ糖・高脂肪食を投与した。マウスを2群に分け、一方には5% D-プシコース溶液を与え、対照群としてのもう一方には水を投与。
8週間の研究期間中、5% D-プシコース溶液、水は自由飲水下で投与した。
期間中は体重増加や飲水量、摂食量を記録。摂取期間終了時に、尾静脈血糖値およびインスリン濃度、内臓脂肪量を測定したところ、D-プシコース投与により体重増加が抑制されていたことが認められたという。