富士通エフサス、インフラが不要なIoT利用の河川監視システム
富士通エフサスは5月21日、埼玉県さいたま県土整備事務所に河川監視システムを導入し、河川水位をリアルタイムに監視することで災害への迅速かつ正確な対応が可能な環境を実現したと発表した。同社は今後、同システムを「観測支援システム 導入・運用サービス」として商品化し、2015年6月から提供する予定だ。
同事務所では従来、目視で河川を監視していたが、リアルタイムな状況把握が課題だったという。また、監視対象である河川付近には電力や通信回線などのインフラが無く、ICT システムの導入が困難だったとのこと。
同システムは、ユーザーが確認したい状況や情報、場所に応じて最適なセンサーを組み合わせた多種多様なデータの情報管理やIoT技術を利用し、スマートデバイスなどからリアルタイムでの閲覧を実現するものという。太陽光パネルやモバイル回線を使用するため電力や通信ケーブルの敷設が不要で、インフラ条件を整備できない環境でも利用可能としている。
また、水位警報装置を設置し、河川水位データを同事務所の監視局にメール送信すると共に、水位状況に応じて「注意」や「現地状況確認」メールを発信し、迅速に緊急体制を取ることが可能になるという。