牛乳由来の機能性成分「MBP」に、骨の伸長作用があることが明らかに
「MBP(乳塩基性タンパク質)」は、牛乳や母乳に含まれる微量のタンパク質のことで、その骨代謝改善効果は、細胞実験からヒト試験に至るさまざまなレベルで確認されている。成長期ラットの実験では、「MBP」の摂取により成長期における骨の成長の中心となる「骨端成長板」の長さや軟骨細胞数が増加することが確認されている。
今回は、「MBP」に骨代謝改善効果だけではなく、骨の伸長促進効果があるかを検討した。マウスに「MBP」を0%、0.01%、0.1%、1%溶かした水をそれぞれ10週間摂取させ、マウスの大たい骨の長さを比較したところ、MBP摂取群の方が有意に長くなることがわかった。
また、そのメカニズムを解明するため、成長ホルモンの分泌を促すペプチドホルモン「グレリン」やインスリン様成長因子「IGF-1」の血液中濃度について計測したところ、有意に増加していることが確認できたという。
同研究から、「MBP」には骨を伸ばす効果があることが判明し、そのメカニズムにはホルモンの分泌が関与している可能性が示唆された。