2015年5月25日 22:35
あの日あの時あのコンピュータ (11) スリムノートブックの先駆者 - DEC「Digital HiNote Ultra」
あの頃も今も、コンピュータは楽しい機械です。仕事でも趣味でも、コンピュータとともに過ごしてきた読者諸氏は多いことでしょう。コンピュータ史に名を刻んできたマシンたちを、「あの日あの時」と一緒に振り返っていきませんか?
○軽自動車よりも高かったノートPC
1994年(平成6年)12月、ディジタル・イクイップメント・コーポレーション(略称:DEC)は、薄型ノートPC「Digital HiNote Ultra」シリーズ(3機種)を発表しました。のちに「ハイトラ」「DHU」などの愛称で呼ばれ、スリムノートとして新しいジャンルの先駆けとなったコンピュータの誕生です。
DECは1998年に、コンパックに買収され、そのコンパックも2001年、ヒューレット・パッカードに買収されます。現在、DECという社名こそありませんが、テクノロジーと業績は脈々と現在のパソコン業界に引き継がれています。今回は、DECがリリースしたPCの中でも代表的な、Digital HiNote Ultraを取り上げてみましょう。
ハイエンドモデル「475CT」は、東芝製の9.5インチTFT(640×480ドット)液晶ディスプレイを搭載し、OSは日本語Windows 3.1(MS-DOS 6.2V)