Apple Watchの「ワークアウト」ではなにができる? - iPhoneを置いて運動しよう!
Apple Watchは、日々の活動量を計測する「アクティビティ」アプリのほかに、より明示的に運動をしたい場合に有効な「ワークアウト」アプリを搭載している。今回は、ワークアウトの活用方法について触れていこう。
○多彩なエクササイズに対応
Apple Watchのアクティビティ機能では、ただ装着して生活しているだけで、自分の活動量を知ることができる。それだけでも、「少し余計に歩こう」とか、「普段よりもたくさん歩いたからマッサージをしよう」とか、普段の行動が変わっていくだろう。
これとは別に、Apple Watch上に「ワークアウト」という緑のアイコンのアプリが用意されている。運動の種類リストには「ウォーキング」「ランニング」「サイクリング」「室内ウォーキング」「室内ランニング」「室内自転車」「エプリティカル」(腕のバーの動きと連動する踏み込むタイプのエクササイズマシン)、「ローイング」(ボートをこぐような動きをするエクササイズマシン)、「ステッパー」(足踏み運動をする際のエクササイズマシン)、「その他」が用意されている。
ウォーキングやランニングの場合は、「カロリー消費」、「時間」、「距離」、「ゴール設定なし」から目標値を設定して「開始」ボタンを押す。それぞれの目標値には、これまでの最高記録が表示されており、目標にしたり、それらを超えるように設定することもできる。
「室内」というメニューが別に用意されているのは、屋外で行う同種の運動では、iPhoneのGPSを使って、走行距離を記録するためだ。屋外で運動(ウォーキングやランニングなど)をする際に、iPhoneを携帯していれば、ワークアウトの計測にはGPSの補正が加わり、より正確なデータが記録される。一方、屋内で運動行う場合(ルームランナーなど)には、GPSのデータに動きがなく、補正を行う必要がないため、別のメニューとして区別されている。
なお、屋外での運動の場合、はじめにiPhoneと連携させた状態で20分間運動すると、その後、iPhoneを使わずに運動した場合の計測精度が高まる。
●Bluetoothイヤホンとの相性バツグン
○ワークアウトを楽しむ機能
Apple Watchは基本的にはiPhoneとペアリングして、インターネット接続やアプリの活用などを行っている。しかしApple Watch単体でもいくつかの機能を利用することができる。ワークアウトもその1つだ。現在リリースされているエクササイズ系のアプリはiPhone本体が必要なものばかりで、iPhoneを家に置いてワークアウトを楽しむには、Apple Watch純正のアプリしかない。
ただし、前述の通り、iPhoneを持った状態で屋外でのワークアウトを行うと、キャリブレーションが行われ、走行距離など、より正確な計測がApple Watch単体でも行えるため、はじめのうちはiPhoneを持って出かけたほうがメリットは大きいだろう。
ワークアウト中に音楽を楽しむ機能も、Apple Watchには搭載されている。プレイリスト単位で、最大2GBまでの音楽をApple Watch本体に保存可能。普段iPhoneとペアリングされているときは、iPhoneの音源をiPhoneのスピーカーで鳴らすが、iPhoneがない場合、Apple Watchで本体内の音楽を再生できる。
Bluetoothヘッドセットをペアリングすれば、iPhoneなしでワイヤレス再生が可能だ。例えば、Beats Electronicsのスポーツ向けBluetoothヘッドフォン、PowerBeatsをペアリングして装着すれば、軽装でジョギングに出かけることができる。
●iPhoneを持たないで出かける機会が増えるかも
○水も買えるApple Watch
サイズが大きくなったiPhoneをジャージのポケットに入れなくても良いなら、財布も持たずにジョギングに出かけたくなってくる。日本ではPASMOに対応するクレジットカード1枚だけをポケットに入れて出かけることもあったが、Apple Watchはさらにスマート。
米国のみの対応となるが、Apple Payが利用できるからだ。Walgreens(薬局チェーン)やWhole Foods Market(スーパー)などの対応店舗あればiPhoneがなくても代金を支払える。
Apple Payを利用するには、iPhoneにクレジットカードがセットアップされていても、Apple Watchアプリ上から改めて、カードを登録する必要がある。そのカードに紐付くトークンを持つNFCデバイスを増やす形だ。登録が完了すれば、Apple Watchの電源ボタンをダブルクリックし、レジのカードリーダーにApple Watchを近づければ決済できる。これで、iPhoneも財布も持たず、手ぶらで出かけても、ワークアウトの計測と音楽再生、そしてスーパーで買い物までできる。これは、現在では非常に貴重な「iPhoneを置いて出かける機会」の創出を意味しており、Apple Watchが長期的にもたらす変化の一端を垣間見た気分になる。