IoTの深層 (1) KDDIの場合 - 顧客のビジネスモデル変革を支援
Internet of Things(IoT)とはモノのインターネットのことだが、定義の歴史は意外と古く、1999年に提唱されたと言われている。イギリスの無線タグ開発者 ケビン・アシュトン氏が定義したその言葉は、10年以上の時を経て、広がりを見せている。
もっとも、当時の定義と今の一般化されたIoTはやや趣が異なると言える。RFIDの開発者が定義した言葉が語源というところからもわかるように、あらゆるものにセンサーが付加され、そこから得られた情報を上手く活用して、物理的な"モノ"を動かす。それが"モノのインターネット"だ。
インターネットは開かれたネットワークの集合体なので、一つの産業に閉じることはないのだが、主にMachine To Machine(M2M)などで、産業用機器のデータを吸い上げ、保守・運用や、生産状況の把握などのデータに用いられてきた。
一方で、今のIoTは、ウェアラブルデバイスやHEMS(Home Energy Management System)というコンシューマーサイドの話で語られることが多い。これらの利用想定では、あまりセンサーを意識せず、スマートデバイスやそれぞれの機器に付属するディスプレイに様々な情報を集約して管理することを念頭に置いている。