キヤノントッキ、成膜速度を2倍に高めた電子デバイス向けスパッタ技術を開発
キヤノントッキは5月27日、電子デバイス向けスパッタリング装置向けに、従来の円筒カソードと比較し、膜厚均一性を3ポイント向上となる±2.1%に向上させるとともに、成膜速度を2倍に高めることを可能とするスパッタリングシステム「RR(Reactive Rotary-cathode:通称、ダブルアール)システム」を開発したと発表した。
同システムは、従来のスパッタリング装置に複数の小型円筒カソードを配置し、反応性スパッタリング技術と融合させた独自技術であり、これを搭載することで、膜厚均一性の向上や高速成膜を実現した。
また、プレーナー型カソードと比較して、材料使用効率を40%から80%へと高めることに成功しており、トータルのランニングコストの低減も可能となっている。
同社では、同システムを自社のスパッタリング装置「SPLシリーズ」や「SPSシリーズ」に搭載することで、用途が拡大する電子デバイス、特にSAWデバイス4やFBARデバイス、実装基板向けのスパッタリング装置として提案していく計画としている。なお、実際に同システムを搭載した装置は、2015年9月に製品化する予定だとしている。