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中国のクラウド・モバイルゲーム最新事情 – Japan IT Week –

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中国のクラウド・モバイルゲーム最新事情 – Japan IT Week –
東京ビッグサイトで5月13日~15日まで、日本最大級のIT専門展「Japan IT Week 春 2015」が開催された。今回は12の専門展を併催しており、「クラウド コンピューティング EXPO 春」にはパブリッククラウドサービス「ニフティクラウド」を擁するニフティが出展。パートナー企業を招き、1日あたり10回以上ものブース内セミナーを開催していた。その中から、クララオンライン 代表取締役社長CEOの家本賢太郎氏が登壇した「中国事情最前線2015 -中国のクラウド・モバイルゲーム市場の今!-」を紹介しよう。

○急速に拡大する中国のクラウド市場

クララオンラインは、日本に加えて中国・シンガポール・台湾・韓国でインターネットインフラおよびコンサルティング事業を手がけている企業だ。データセンタ・クラウド事業をはじめ、モバイルゲームを含むデジタルコンテンツのライセンスエージェント事業、日中のモバイルゲーム企業に対するビジネスアドバイザリー事業などを行っている。

家本氏は講演の冒頭で、中国最大の民間データセンタである世纪互联(21vianet)が米Microsoftと「Azure」の提供契約を延長したことなど、最近話題となった中国市場に関連するニュースを紹介。2014年初頭から突然はじまった、中国におけるデータセンタ・クラウド市場の急速な拡大をアピールした。


一方で、外資系クラウド事業者が中国市場でビジネスを行う際の障壁についても解説した。中国資本100%の内資企業のみにしかライセンスが発行されないことや、インターネット回線管理が厳しいという点を挙げ、「弊社も中国ビジネスでは今まで実にさまざまな試練を経験してきました」と笑う。

また、中国におけるインターネット市場の変化、特にモバイルネットワークの高速化やクラウド時代の到来は“スピードが速すぎる”とも指摘。「日本と中国の発展経緯を同じ順番だと捉えてはいけません。中国の市場は日本より遅れていると思っていたら、急速なブームが来て、いつの間にか抜き去っていた、ということもよくある話なのです」とアドバイスした。

○モバイルゲーム市場では「VIPユーザー」の囲い込みが激化

2014年の中国モバイルゲーム市場では、積極的にオンライン×モバイルの取り組みを開始する大手プロバイダが増えたという。ゲームの機能面としては、自動で敵を倒してくれる「自動戦闘モード」だけでなく、プレイヤーがログインしていない状態でも自動的にゲームを進めてくれる「BOT機能」搭載のタイトルが2014年後半から徐々に増加。これらはランキング上位を目指したいユーザーに必須の機能となっており、ランキングで競うことがより課金を増やしている状況である。
多いユーザーになると、1カ月あたり500~600万円もの課金をする「VIPユーザー」もいると家本氏は話す。中国ではこういったユーザーの囲い込みも過熱化しており、企業はVIPユーザー限定の、クルーズ旅行やクローズドイベントを開催。また、オフィス内にVIPユーザー専用の応接室も設置されているという。

○電信条例の改正や自由貿易試験区が中国市場参入の鍵

最近は中国市場に対する日本企業の進出も増えてきているが、家本氏は注意点として為替の変動を挙げた。人民元は、2010年に1元が約12円だったのに対し、2015年には一気に約20円まで上昇している。従来、日本企業が中国へ進出する際は大半がオフショア開発をメインとしていたが、現在の為替では厳しいものがある。今後はむしろ中国を市場と捉え、どのようにリーチしていくかが重要になるのだ。

「変化が激しいため1年後や半年後のことは読みにくいのですが、直近3カ月なら、ある程度見えることがあります」と家本氏。


その中でも重要なファクターとなるのは、まず日本の電気通信事業法に相当する電信条例がまもなく改正される可能性があることだという。SaaS/PaaSなどの概念が明確に定義されていく予定であり、これは中国市場におけるクラウド市場の盛り上がりを裏付けるものともいえる。

もうひとつは、自由貿易試験区の拡大が挙げられる。自由貿易試験区は上海を基点に、広州・天津・福建へと増加。従来、ECやインターネットの接続サービスは外資がほぼ手がけられない状況だったが、中国国内ではこうした状況を改善し、ISPの一部領域で外資との折半を認めるような動きが見られているのだ。事実、こうした自由貿易試験区に拠点を置きビジネス展開を目指す取り組みも活発化してきている。

○クララオンラインは中国でクラウドサービスも提供

最後に家本氏は、クララオンラインがニフティと共同で提供を開始した中国国内エンタープライズ向けパブリッククラウドサービス「鴻図雲(ホンツーユン)」について紹介した。ニフティクラウドの基盤を採用し、またそのUIもニフティクラウドを踏襲しているという、日本企業が求める品質を満たす中国パブリッククラウドである。


日本国内で3,500件以上の導入実績を誇るニフティクラウドの高い信頼性に加えて、サポート面でも日本語と中国語の両方に対応するなど、中国でパブリッククラウドを利用したい企業に最適な環境を提供してくれる。

「中国でのビジネス展開を目指す際は、ぜひ鴻図雲を使ってみてください」と、家本氏は講演を締めくくった。鴻図雲の詳細はこちら から確認可能。気になった方は、ぜひ一度チェックしていただきたい。

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