いったいどんな製品が? スマートホームを実現する「HomeKit」対応製品をAppleが公表
米Appleはこのほど、スマートホーム技術「HomeKit」対応製品として5メーカーの製品を公表した。一部発売を開始したものもあり、今後の対応製品とエコシステムの拡大につながるかが期待される。
HomeKitはAppleが2014年に明らかにしたスマートホーム戦略で、iPhoneやiPadなどiOS端末から音声認識技術ベースのデジタルアシスタント機能「Siri」により対応する家電やデバイスを制御できる。HomeKitに対応する製品には「Works with AppleHomeKit」という認定ロゴがつけられる。
今回、Appleは自社Webサイトに以下のメーカー5社のHomeKit対応製品を掲示した。
○Insteon Hub Pro
米Insteonは、電球やドアなどを制御したり、スケジュール機能によりデバイスの起動を自動化する「Insteon Hub Pro」を提供する。複数のデバイスを同時に制御することも可能で、アプリやSiriにより操作できる。同製品はすでに発売中で、価格は149.99ドル。
○Caseta Wireless Smart Bridge
照明・調光の米Lutron Electronicsは、2014年に発表した制光装置「Caseta Wireless Smart Bridge」をHomeKitに対応させる。これにより同製品の所有者は「Caseta Wireless Lightning Starter Kit」を利用して、同制光装置をSiriやアプリから制御して電気を消したり照明を調節したり、スケジュール化が可能になるという。Caseta Wireless Lightning Starter KitはHomeKit対応Smart Bridge、Caseta Wireless Dimmerなどを含み、価格は229.95ドル、すでに発売を開始した。
●HomeKit対応製品その2
○ecobee3 Smarter WiFI Thermostat with Remote Sensor
カナダのEcobeeは、リモートセンサーが付いたWi-Fiサーモスタット「ecobee3 Smarter WiFI Thermostat with Remote Sensor」を提供する。ecobee3は3.5インチフルカラーLCDタッチスクリーンをもち、直感的に操作できるのが特徴。温度の制御だけでなく、室内に人がいるかどうかなどを感知するセンサー技術を持ち、複数の部屋の温度を効率よく管理できるという。EcobeeのWebサイトによると、HomeKit対応版の価格は249ドル、発売は7月7日からで、6月23日より事前予約を受けつけるとのことだ。
○Elgato Eve
ドイツのElgatoは「Elgato Eve」シリーズで展開する4製品「Elgato Eve Door & Window」「Elgato Eve Energy」「Elgato Eve Weather」「Elgato Eve Room」をHomeKit対応として提供する。
Door & Windowはドアや窓の開閉状態をチェックできるもので、Energyは電源に装着することでデバイスのエネルギー使用量を測定でき、Siriを使って電源のオン・オフが可能。Roomは、センサーを利用してトルエンなどの総揮発性有機化合物(VOC)をはじめ室内の空気の状態や温度、湿度をiOS端末でチェックできる。Weatherは庭など外部の温度、湿度などを調べられる。値段はEve Energyが49.95ユーロなどとなっており、4製品とも事前予約を受け付け中だ。
○iHome Control SmartPlug
米SDI Technologiesのコンシューマー家電事業iHomeは、「iHome Control SmartPlug」を発表した。Elgato Eve Energyと同様に電源プラグと扇風機など電気製品との間に挟むもので、Wi-Fiに対応することで電力消費量を測定したりSiriや専用の「iHome Control」アプリを利用して遠隔から操作できる。6月15日より事前予約を受け付け、6月末から7月にかけて発売する。