ニュージーランドの利下げについて
ニュージーランド経済は、過去に比べて低い金利水準や移民の流入増加、活発な建設投資、燃料価格の低下などを背景に、先進国の中でも堅調に推移しています。しかし、ニュージーランド準備銀行は、乳製品を中心とする同国の輸出品の価格下落や足元での原油価格の持ち直しなどを背景に、今後、国内需要の鈍化やインフレ率の下振れが見込まれるとして、今回、約4年ぶりとなる利下げに踏み切っただけでなく、追加利下げが必要となる可能性に言及しています。また、同準備銀行のウィーラー総裁は、NZドルが依然、過大評価されているとして、一段の下落が正当化されるとの見解を示しました。
実質ゼロ金利政策が続けられてきた米国で、年内にも利上げが開始されるとの見方が足元で強まっているほか、ユーロ圏ではデフレ懸念が和らぎ、ドイツ国債の利回りが上昇しているなど、市場が浮足立つ中、ニュージーランド準備銀行が市場の予想よりも早いタイミングで利下げを実施したことを受け、NZドルの下振れは大きくなったと考えられます。ただし、今回の利下げ後もニュージーランドの金利水準は先進国の中で相対的に高いこと、一方、デフレからの脱却を目指す日本では、量的金融緩和策が今後も継続される見通しであることなどから、NZドルの対円での下落は限定的となっています。
なお、乳製品については、足元の価格水準が多くの国における平均生産コストを下回っているとみられることから、今後、供給増加ペースが鈍化すると見込まれ、価格面への好影響が期待されます。
(※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。)
(2015年6月11日 日興アセットマネジメント作成)
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