デザイン重視のプロダクトとデジタル印刷を推進するHP - 「Innovation Day - Asia Pacific & Japan」in シンガポール
●コカ・コーラやキリンビール、身近なところにHPのプリンティング
○商品の高付加価値化やパーソナライズ化に貢献するHPのデジタル印刷機
続いてはプリンティング関連だ。ヒューレット・パッカードはワールドワイドで個人向けプリンタを手がけているが、ビジネス向け、エンタープライズ領域、および印刷業界における規模のほうがはるかに大きい。ここでは、我々のような一般消費者が普段あまり目にしない(気にもかけない?)、巨大な「印刷機」に注目してみよう。
HPは「Indigo」シリーズというデジタル印刷機を持っており、ワールドワイドでほぼ独占に近いシェアを獲得している(だいたい数千万円から数億円もする機器なので、1台売れたり売れなかったりでシェアの変動も激しいのだが)。デジタル印刷機の大きなメリットは、少数のカスタム印刷を低コストで実現できることや、必要な数だけ無駄なく印刷できることだ。現在の主流であるオフセット印刷は、1種類の印刷ごとに「版」を作るため、同一かつ大量の印刷には強いが、デザインなどを変えた少数印刷には弱い(コストが膨大になる)。プレゼンテーションで紹介されたIndigoを用いた事例は、コカ・コーラのキャンペーンだ。