朝よりも夕・夜のストレスが体内時計を狂わせる - 早大がマウスで実験
早稲田大学はこのほど、マウスを用いた実験で朝よりも夕・夜のストレスが体内時計を狂わせることを明らかにしたと発表した。
同成果は同大学理工学術院(先進理工学部電気・情報生命工学科)の柴田重信 教授、同大学高等研究所の田原優 助教らの研究グループによるもので、6月15日(現地時間)に英科学誌「Scientific Reports」に掲載された。
ほとんどの細胞には約24時間周期の体内時計が存在し、時計遺伝子によって制御されていることがわかっている。体内時計が乱れると肥満・糖尿病やがんなどの発症リスクが高まるとされており、コルチゾールやアドレナリンなどのストレスホルモンが影響を及ぼすことがわかっている。しかし、個体レベルでストレスが体内時計に影響をあたえるかはわかっていなかった。
同研究では、ストレスによって体内時計が変化するか、いつ受けると影響があるのか、慢性的なストレスは体内時計に影響を与えるのか、さらにどのようなストレスがどうやって体内時計に影響するかをマウスを用いた実験で検討した。
拘束ストレスをマウスが寝ている時刻に2時間与えたところ、肝臓、腎臓、唾液腺、副腎、脳内の海馬や大脳皮質の体内時計が早まることがわかった。