くらし情報『東大、ゲノムを光で自由自在に制御する技術を開発』

2015年6月16日 18:43

東大、ゲノムを光で自由自在に制御する技術を開発

東大、ゲノムを光で自由自在に制御する技術を開発
東京大学(東大)は6月16日、遺伝子の改編操作(ゲノム編集)を光を用いて自在に制御することを可能とする技術を開発したと発表した。

同成果は、同大 大学院総合文化研究科広域科学専攻の二本垣裕太 大学院生、同 佐藤守俊 准教授らによるもの。詳細は米国科学誌「NatureBiotechnology」オンライン版に「Photoactivatable CRISPR-Cas9 for optogenetic genome editing」というタイトルで掲載された。

ゲノム編集を行うためには、ゲノム上の狙った塩基配列をDNA切断酵素(Cas9タンパク質)で切断する必要があるが、従来の技術ではこのDNA切断酵素の活性を制御できないという課題があり、その結果、特定の効果を狙ったゲノム編集を行うことができなかった。

今回、研究グループでは、独自に開発した青色の光に応答して互いに結合する光スイッチタンパク質を、分割して活性を失ったCas9の断片に連結。青色の光を照射することで、分割したCas9が、分割前のようにDNA切断活性を回復し、標的の塩基配列を切断できるようになることを確認した。また、光の照射を止めると、結合力が亡くなり、DNA切断活性が消失することも確認したという。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.