2015年6月22日 12:23
富士通研究所、ファイル共有サーバへのアクセスを高速化技術開発
富士通研究所は、遠隔地からファイル共有サーバを利用する際のファイルアクセスをソフトウェアで高速化するデータ転送高速化技術を開発したと発表した。
従来、クラウドに集約されたファイル共有サーバを遠隔地から利用する際に、ネットワークの遅延によりファイルのアップロードやダウンロードに時間がかかるという課題があった。
そこで同社ではこれまで、遠隔地間のデータ転送を高速化する技術として、一度送信したデータを2回目以降省略する重複除去技術を開発してきたが、ファイル共有プロトコル(CIFS、SMB)特有の処理があるため、効果が限定的だったという。
ファイル共有プロトコル(CIFS、SMB)特有の処理と課題としては、多数のファイルを含むフォルダーのコピーでは、ファイルごとに属性情報やファイル取得の通信が発生するため、遅延が大きいネットワーク環境でフォルダーを転送すると各通信の遅延が累積して遅くなる点や、比較的大きなサイズのファイルを転送する場合、転送するファイルを数十KBといった小さなデータに分割して、各データにヘッダー情報を付加するが、このヘッダーは毎回変更される情報であるため、過去に同一のデータを転送したことがあっても異なるデータに見えるため、重複除去が効かない点があるという。