エジプト労働記 (54) お客なのに
【ミントをくれ!】
私の大好きなお茶、ミントティー。生のミントの葉を熱い紅茶に入れて飲みます。フレッシュミントのスッキリとした香りが、カイロの暑い夏にはピッタリです。
よく行くカフェでもミントティーをオーダーするのですが、問題はかなりの確率でミントを出し忘れるウェイターがいるということ。
他のウェイターに頼めばいいのでは? と思うかもしれませんが、そのウェイターはいつもカフェいるので彼に頼む確立も上がります。そして、ミントティーを頼むと、必ずといっていいほどミントを忘れるのです。
ミントがなかったらただのティーです。
しかも「ミントがないよ」と言うと「オーケー、今持ってくる」と答えるのに、なかなか持ってこない彼。業を煮やして、他のウェイターに持って来てもらうこともあります。一筋縄では飲めない(?)ミントティー。
そのカフェで友人に、「あのウェイターは毎回ミントを忘れる!」と愚痴っていたら「じゃあ今日はミントティーを頼もうかな」と笑う彼女。かなりの頻度で忘れられる私としては、「今日も絶対忘れるに違いない!」と内心ニヤリ。同じ怒りを味わうが良い…!
ところが、彼女がミントティーをそのウェイターにオーダーしたところ、時間をおかずに持ってきたではありませんか。ティーの横には緑鮮やかなミント…。
これは、確かにミントティーです。
珍しく一発正解となったウェイターのお兄ちゃん。オーダーはあっていますが、いつもほぼ必ずミントを忘れられる身としては納得が行きません…。
ちょっと気まずげに「ミント…ありますね…」と感想を述べる友人。そりゃあ、ミントティーですから…。でもそういうことではないんです。「やっぱりミント無いじゃーん」って盛り上がりたかったんです。同じ客なのに…なぜ私だけ!? 今までわざとだったのか!?とちょっと疑心暗鬼になったのでした。
おろぐちともこ
大学で古代エジプト史を専攻し、2011年よりカイロ在住。日々、エジプト人観察に励む。
現在はWebやエジプト人による日本語雑誌の漫画を執筆したり、デジタルアシスタントをしたりと、国境を越えて活動中。至上の喜びは、素敵なカフェで水タバコの煙をゆらしながらぼけっとお茶をすること。生活記Blogつぶえじでは、現地の生活の様子を不定期に発信している。
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