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梅雨本番、知っておきたい布団ケア - 布団クリーナー編

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梅雨本番、知っておきたい布団ケア - 布団クリーナー編
●梅雨こそ寝具を見直したい
人間の身体は、寝ている間にたった一晩でコップ2杯分の汗をかくといわれている。その水分を吸い取った布団というのは、カビや雑菌の温床。さらに、湿気はアレルギーを引き起こす主要因とされるダニが繁殖するのにうってつけの条件ともなる。

1年の中でも特に湿気に悩まされる梅雨のシーズンは最も布団ケアが必要になる季節だ。そこで今回は、梅雨本番のまさにこの時期、知っておきたい布団ケアの基礎知識と、布団ケアに便利な家電製品を紹介したい。

○布団ケア家電といえば

布団ケアのための家電と聞いて、真っ先に思い浮かべるのが「布団クリーナー」だ。韓国生まれのレイコップが初めて、布団用の掃除機を発売し、2013年には日本でも「レイコップRS」をリリース。主婦層を中心に話題となり、瞬く間に支持を集める人気商品となった。
レイコップは、もともとアレルギーに悩む患者のために、医師自らが開発したもの。新たな市場を創り出し、日本や欧米のメーカーも次々と参入している。2015年はまさに"布団クリーナー元年"とでもいえる年で、各社から多様な布団クリーナーが登場している。

現在、すでに発売されている布団クリーナーの定義は、布団のゴミやハウスダストを取り除くための掃除機といったところ。布団の上を吸引するだけなら、通常のキャニスター型やハンディ型でも可能だが、布団やシーツ、カバーといった柔らかいものの上をスムーズに滑らせるのは難しい。さらに、適切な吸引力や、寝具にピタっとくっつくかを考えると、やはりそれ専用に設計された製品のほうが使い勝手がいいのだ。

使いやすさや吸引力だけでなく、繊維の奥に潜むハウスダストを浮かび上がらせて吸引するために、布団を叩くという機能や、温風を吹き出してダニにダメージを与える機能、紫外線を照射して除菌する機能を併せ持つ製品も多数ある。そこで、現在発売中の主要な布団クリーナー5製品と主な特徴を次ページ以降にまとめてみた。


●レイコップ、シャープ、パナソニック
○レイコップ「レイコップRP RP-100」

「レイコップRP RP-100」は、布団クリーナーの元祖であるレイコップのプレミアムモデル。約70℃に温められた空気を吹き出す「ドライエアブロー」で湿気を飛ばして、布団をフカフカにする機能と、UV照射による除菌機能を持つ。4つの「たたきパッド」によって布団を叩いて、ハウスダストを浮かび上がらせ吸引する。吸込仕事率はやや低いものの、掃除のたびダストボックスのフィルターに微細なハウスダストが付着しているのが見られ、性能は確かだと感じる。排気口にはHEPAフィルターを採用しており、ニオイや微細なゴミが漏れ出ているというのも感じない。

ただし、重量は3.4kgと重いうえ、ハンドルのグリップ位置が低いため、床敷きの布団での使用では大変かもしれない。特に高齢者にとってはなかなか負担が大きいだろう。とはいえ、実際に稼動する時間は5分ほどなので、重量は厭わないが確かな性能を求める人に向いている。


○シャープ「Cornet EC-HX100」

シャープの「Cornet EC-HX100」は三角錐の形状が特徴で、ネーミングの由来にもなっている。フランス語で円錐や角笛を指す「cornet」と、布団が清潔になって「コロっと寝られる」という2つの意味を込めて付けられた。

メインモーターの素材にアルミ合金を採用するなどの軽量化が図られており、2.4kgという軽さを実現。グリップ位置を自由に変えられる「ラウンドハンドル」を採用しており、床敷きの布団やベッドなど掃除する場所の高さや姿勢に合わせて、持つ位置を調節できるのも特徴だ。

本体内部のモーターなどで発生する熱を利用し、ヒーターレスで約40℃の温風を発生。それを布団に吹き付けて、高温を嫌うダニを繊維から引きはがして吸引する。加えて、1分間に最大約6,000回振動するゴムブレードでハウスダストを叩き出して吸引する「たたきパワーブラシ」を吸込口に、HEPAフィルターを排気口に採用。布団クリーナーとしての基本性能、重量などの使い勝手、排気に対する配慮など、総合的なバランスが取れた製品だ。


○パナソニック「MC-DF100C」

パナソニックの「MC-DF100C」は、棚や机の上などの掃除ができる「小型ノズル」と、サッシやソファなどの掃除ができる「すき間ノズル」も付属し、通常のハンディ掃除機としても併用可能なタイプ。布団クリーナー用のヘッドには、布団の吸着を抑える「W回転ローラー」を採用して操作性も向上させた。W回転ローラーで布団を叩きながら、「かき出しブラシ」で繊維にからんだダニなどをキャッチする。

約70μmの微細なダニやゴミを検知する「赤外線センサー」を搭載。ゴミがパイプ内部を通過するとランプが光って知らせてくれるので取り残しを防げる。ヘッド幅が約25cmと長いので、一度に掃除できる範囲が広いのも利点だ。ハンディ型だが、コードレスではないため、バッテリー寿命に左右されずに長く使えてパワーも維持できる。本体重量は約1.9kg。
布団専用としてだけでなく通常のハンディ掃除機としても併用したい人にオススメだ。バッテリー駆動ではないため、長時間使い続けたい人にも向いている。

●アイリスオーヤマ、ダイソン
○アイリスオーヤマ「IC-FDC1」

アイリスオーヤマの「IC-FDC1」は、2,000mAhのニッケル水素バッテリーを搭載したコードレスタイプ。可動式のヘッドで垂直から水平まで倒して使えるのが特徴だ。除菌用のUVランプ、毎分約6,000回振動する叩きパッドを搭載する。20μmのゴミまで感知する「ダニちりセンサー」が3段階に光って掃除状況を知らせてくれるのがわかりやすい。

充電回数は約300回のため、長年使用したい人には向かないが、20,000円以下の実売価格で必要な機能はしっかりと押さえているうえ、本体をそのまま立てて収納できるなどコンパクトな設計も魅力だ。収納場所に限りがあり、コードレスタイプを求める人にオススメ。
可動式のヘッドは、ソファなど平らでない場所でも使いやすい。本体重量は約2.1kg。

○ダイソン「Dyson V6 Mattress」

「Dyson V6 Mattress」は、毎分最大11万回転する「ダイソン デジタルモーターV6」や、風量を強めて微細なゴミと空気を分離する「2 Tier Radial サイクロン」を搭載。強力な吸引力が特徴だ。布団用のミニモーターヘッドとフトンツールのほか、コンビネーションノズル、隙間ノズル、延長ホースが同梱されている。密閉性の高い設計と、排気部分に取り付けた「ポストモーターフィルター」の採用により、0.3μmの微細な粒子を99.97%以上捕集できると謳う。

リチウムイオン電池の一種であるニッケルマンガンコバルト充電池をバッテリーに採用しているコードレスタイプ。ニッケル水素充電池に比べると、繰り返し充電に強い。
本体重量もミニモーターヘッド装着時で1.63kgと、これまで紹介した5機種の中で最も軽い。布団を叩く機能やUV照射、布を巻き込まないようにする機構など、寝具に特化していないため、とにかく吸引力の強さを優先したい人向けだといえる。○布団ケア家電の需要は今後も高まる

日本では、古くから布団を天日に干す習慣があった。しかし、昨今は花粉や黄砂、PM2.5の飛散といった大気汚染、外に洗濯物を干せない高層マンションや、昼間に布団を干せない共働き世帯、体力的に布団を移動させるのが難しい高齢者の増加などで、従来の布団ケアが行いにくくなっている。こうした背景もあって、布団ケア家電の需要は今後も高まるだろう。

さまざまな事情によって布団ケアが難しくなってきているとはいえ、怠っていると、健康を大きく害する危険性がある。現在、喘息をはじめとするアレルギー疾患の原因のほとんどがハウスダストといわれているが、その主要因はダニだ。ダニの大きさはほとんどが1mm以下で肉眼では確認しにくく、布団の中に何十万匹と生息していても気付くことはほぼない。そのフンや死がいはもっと小さいので、さらに気付くのが難しいだろう。

これらハウスダストは、知らないうちに体調不良の原因となっていることもある。実は筆者もその一人で、数カ月間、原因不明の体調不良に悩まされていた。そこでハウスダストを疑い、布団ケアを徹底してみたところ、症状が一気に改善されたのだ。心当たりがある人はこれを機に、できれば布団クリーナーを用いて、布団ケアを実践してみてほしい。

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