2015年7月13日 12:00
プレゼンをこねる (2) プレゼンは"誰"のためのもの?
○プレゼンは「はじめて」の人のために
オフィスでプレゼン資料を作っていたはずが、「こむぎこをこねたもの」(以下「こむぎ」)たちが住んでいる「こむぎ寺」へ呼び寄せられてしまった主人公。彼女が一生懸命作ったプレゼン資料を見るなり、何とこむぎたちはすやすや眠りはじめ、菩薩様には悟りをうながされてしまいました。
それもそのはず、主人公は無意識のうちに、自分が知っていることは「相手も分かっているはず」という前提に立ってスライドを作っていたので、こむぎたちには理解できなかったのです。
「プレゼン頑張ってるのに、みんな、なんだか眠たそう」……こんな経験がある人も少なくないかもしれません。また、1話の主人公のように、スライドを作った制作者自身も、作業中に睡魔に襲われてしまうことだってあります。
こうした「眠いプレゼン」の原因のひとつは、「相手が知識を持っている」前提の資料にあります。
仮に、聴き手が社内で同じ仕事をしているひとたちで、話し合いの目的が議論を深めることにあるのなら、詳細な資料を作るのは何も間違ったことではありません。ですが、今回彼女が臨む「プレゼンテーション」は、基本的に「何も知らない初対面の相手」