くらし情報『兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃 (19) 漫画家という職業選択と親心』

2015年7月14日 12:00

兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃 (19) 漫画家という職業選択と親心

兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃 (19) 漫画家という職業選択と親心
今回のテーマは「親、兄弟、友人などが、兼業漫画家である自分をどう思っているか」についてだ。

○漫画は妄想を加工した産物

商業漫画と言うのは、「大勢の人に読まれてなんぼ」の世界だ。しかし商業作品と言えど漫画というのは元は個人の妄想であり、それを人様にも楽しんでもらえるように加工して、世に出しているにすぎない。そのため、人に見せる用だとしても、自分の妄想を近しい人に見せるというのは恥ずかしいもので、久しぶりに会った人などに「漫画いつも読んでるよ」などと言われたら、「今すぐやめろ」と言いたくなるのである。

そもそも、私は自分から自分の漫画について話すことがほぼない。恥ずかしいから、というのもあるが、「明るい話題がゼロ」だからというのが最も大きい。

私とて、漫画が上手くいっていれば、調子にのって今後の構想とかをベラベラ喋るだろうが、漫画家になってからこの方、調子に乗れる状況が一度もなかったし、年々それは悪化している。なので、周囲もそれを察して、私の漫画の話はしなくなった。
すでに私が漫画家であることは話題ではなく地雷となっている。

そうは言っても、友人知人ぐらいまでなら、私が漫画家をやっていることに関して、いい意味で面白がってくれていると思う。

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