毎日なめらかカプチーノ - 「Better Everyday」を実現するデロンギの多彩な新製品
デロンギ・ジャパンは7月16日、「"Better Everyday"新製品発表会」を開催した。代表取締役社長の杉本敦男氏のほか、イタリアから駆けつけたデザイナーのフランチェスカ・チェスター氏、エリザ・ロマネット氏も登場。デロンギが追求し続けている「Better Everyday」を体現する新製品群を紹介した。
イタリア・トレヴィーゾで誕生したデロンギの日本法人であるデロンギ・ジャパンは、2015年で設立から20周年を迎える。今回、それにふさわしい新製品群を一挙に発表した。まずは写真とともに紹介する。
○マグニフィカS カプチーノ スマート コンパクト全自動エスプレッソマシン
「デロンギ マグニフィカS カプチーノ スマート コンパクト全自動エスプレッソマシン」(ECAM23260SB)は、「ラテクレマシステム」と「カフェジャポーネ」を同時に搭載するデロンギ初のモデルだ。ラテクレマシステムとは、ミルクが最も甘くなる60~65℃で淹れるとともに、きめ細かくなめらかな泡を実現する機能。
カフェジャポーネとは、ハンドドリップ風の蒸らし機能によってレギュラーコーヒーを抽出する機能。カフェジャポーネは日本向けに開発された独自のメニューだ。
これまで搭載されていたカスタマイズ機能をあえて省き、好きなメニューを選んでボタンを押すだけの操作とした。5種類のメニューがプリセットされており、2倍量を淹れる「2×」ボタンも設置。わかりやすく、簡単に操作できるようにこだわったという。豆の量、豆挽きの大きさは好みに応じて調整可能だ。発売は10月初旬。価格はオープンで、推定市場価格は130,000円前後。
○マルチダイナミックヒーター 900W
「デロンギ マルチダイナミックヒーター 900W」(MDH09-BK、MDH09-PB)は、5つのモジュールのオン・オフを細かく繰り返して温度を微調整する「オートアダプティブテクノロジー」によって、±0.5度の範囲で室温をキープできるヒーター。2014年に発売された「MDH15-BK」は1,500Wモデルだったが、今回900Wモデルをラインナップに追加する。
ピュアホワイト+マットブラック、マットブラック+マットブラックの合計2色を用意する。発売は9月1日で、希望小売価格は税別75,000円だ。
○デロンギ ディスティンタコレクション
「デロンギ ディスティンタコレクション」は、スクエア(四角)とサークル(丸)を合わせた形「スクエアクル」デザインとマットなメタリックカラーを採用するシリーズ。電気ケトル(KBI1200J)とオーブン&トースター(EOI406J)をラインナップする。カラーはスタイルコッパー、フューチャーブロンズ、エレガンスブラック、ピュアホワイトの4色だ。
電気ケトルは容量1L。
取っ手の側に目盛のついた水量計を備える。オーブン&トースターは最高220℃まで設定できる。容量8.5Lでコンパクトなサイズだ。発売はいずれも10月1日で、希望小売価格は電気ケトルが12,000円、オーブン&トースターが18,000円(いずれも税別)。
○パワーブレンダー ブレンデックス
デロンギ パワーブレンダー ブレンデックスは、特殊な形状の「マルチゾーンブレード」を採用するブレンダー。マルチゾーンブレードの上刃と下刃の間にスペーサー(空間を確保するための器具)を設けることで、かく拌エリアを拡大。ムラなく効率的にかく拌できるようになった。
発売は10月1日で、希望小売価格は税別24,000円だ。
マルチミル、スパイスミルが付属する。
次ページでは、デロンギ・ジャパンのこれからの戦略、デロンギのデザインコンセプトなどについて紹介する。
●「本物」にこだわったものづくり
発表会には、デロンギ・ジャパン 代表取締役社長 杉本敦男氏が登壇。デロンギが大切にしている「Better Everyday」というスローガンについて説明するとともに、今後の戦略を明らかにした。
○「本物」を届けることでBetter Everydayを実現
今回の発表会のタイトルにもなっている「Better Everyday」。デロンギが追求するのは、それを毎日使うことによってユーザーの生活が豊かになるような「本物」を作ること。今後も本物にこだわりつつ、デロンギ・ジャパンとしては具体的に3つの戦略を掲げる。
1つめが「ブランド訴求」。
これはデザインや使いやすさ、技術、品質といった面から、デロンギブランドをアピールしていくというもの。2つめの「カテゴリーフォーカス」では、さまざまなジャンルを幅広く手がけるのではなく、ヒーターやコーヒーなどのカテゴリを深めていく。3つめが「日本発の商品企画」。例えば、前ページでも紹介したマルチダイナミックヒーターは日本発の「負担を感じないようなヒーティング」というアイディアが具体的な形となったものだ。このような日本発の企画を、イタリアのチームとより密に連携をとって製品開発に落としこんでいく。杉本氏は「毎日使える、より良いものを作り続けていくことで、飛躍していきたい」と結んだ。
○国によってアプローチは異なる
イタリアからやってきた、シニア・デザイナー フランチェスカ・チェスター氏と、ディスティンタコレクションを手がけたデザイナー エリザ・ロマネット氏も発表会に登場。デロンギのデザインコンセプトなどを説明した。
イタリアではデザインがテクノロジーと同等に重要視されており、製品開発などの会議にはデザイナーが最初から参加するのが一般的だそうだ。フランチェスカ氏いわく、文化や歴史、トレンドを研究し、製品開発に活かすことが重要だという。製品カテゴリによっても、販売する国によっても、アプローチの仕方は異なり、デザインの途中では「どこの国で販売するのか?」を必ず意識するそうだ。
ディスティンタコレクションを手がけたエリザ氏は、今回の新製品について「クラシカルなデザインながらも新しさを取り入れた。一見するとシンプルだが、実は複雑な形。四角と丸を合わせたような形は現在と過去のフュージョンという意味も持っている」と述べる。
○コンセプトルーム
会場には、今回発表された新製品を展示したコンセプトルームも用意された。「長い海外生活から日本に戻り、デザインの仕事に携わる30代夫婦」のお気に入りのものを並べた部屋がコンセプトだ。