2015年7月21日 21:27
『インサイド・ヘッド』が描く"夢の仕組み"は本当!? 筑波大学教授が解説
11歳の少女ライリーの頭の中の"感情たち"を描いたディズニー/ピクサー長編アニメーション20周年記念作品『インサイド・ヘッド』が、7月18日に公開を迎えた。同作では、ライリーが寝ている間の頭の中も描かれているが、現実に起きたことが夢に出てくるという仕組みは、本当なのだろうか。筑波大学の柳沢正史教授が"夢の仕組み"を解説した。
同作では、ライリーが眠りにつくと、"ヨロコビ"以外の感情たちも眠りに入るが、"ヨロコビ"にだけ重要な任務がある。それは、ライリーが悪夢にうなされないよう、どんな夢を見ているか監視すること。感情たちがいる司令室では、ライリーが寝ている時に見る夢の映像が映し出される仕組みになっている。そしてその映像は、司令室から遠く離れた"夢の製作スタジオ"で、その日ライリーに起きた出来事を基に夢監督が指揮を執り、映画を撮るかのように作られている。
国際統合睡眠医科学研究機構の機構長も務める柳沢教授は、同作で描かれている"現実に起きたことが夢に出る"という仕組みについて、「夢は起きている間に体験したことの断片を組み合わせて作られるので、もちろん現実が反映されます」と回答。
また、なぜある特定の場面が夢に出てくるのかは判明しておらず、夢は主観的なものなので研究対象としては難しいというが、「ライリーが学校で泣いてしまったということが夢に出てくるのは、ライリーの心理状態を表しています。