Android端末の95%に凶悪な脆弱性 - MMS受信だけで乗っ取られる危険性あり
ユーザーがビデオを含んだMMSメールを受信すると、Androidのサンドボックスを経由せずにStagefrightの脆弱性を利用してコードを実行し、この時点でAndroidデバイスのストレージやカメラ、マイクなど大半の機能がリモート操作可能になる。さらに攻撃者は送信したMMS自体を削除できるため、ユーザーが目を離した隙に、あるいは寝ている時間帯などを狙って、Androidデバイスを乗っ取られる危険性がある。
同社研究所Platform Research and Exploitation担当VP(副社長)のJoshua Drake氏は、今回の脆弱性を「Stagefright攻撃」と名付け、2015年4月に報告を受けたGoogleは修正パッチを各ベンダーに提供済みだという。ただし、パッチの提供はデバイスベンダーが配信するため、サポートを終えた一部のAndroidデバイスは危険な状態が続いてしまう。
Drake氏は、Androidデバイスの95%におよぶ9億5,000万台が本脆弱性に晒されると試算。既に脆弱性の識別子として、CVE-2015-1538、CVE-2015-1539、CVE-2015-3824、CVE-2015-3826、CVE-2015-3827、CVE-2015-3828、CVE-2015-3829が割り当てられている。