江口洋介、『るろ剣』10年の最後に佐藤健と本気の対峙 「牙突」も自分たちのものに
なかなか上手くいかないんですよ、あれが!(笑) 4作目にあたる「The Final」で、初めて原作と同じ4本になりました(笑)。10年の中でけっこう苦労して斎藤一を作り上げたから、「The Final」ではもう何も考えずに斎藤として撮影に入れましたし、さらに「The Beginning」では全部取っ払って、斎藤の血生臭さを演じたので、面白かったですね。スタートに戻った時に、今までのスタイルを全部外して飢えた狼のような斎藤のイメージがどんどん出てきました。
——そうやって試行錯誤の中で、10年の付き合いになったというのもすごいことですね。
最初は予想していなかったですし、漫画原作でこれだけ認められて、映画としてヒットし続けるのもすごい。僕もあまり漫画原作の映画にはなじみがないと思っていたんですが、そういえば自分が『湘南爆走族』(87年)でデビューしていることにも気付かされて(笑)。自分の中にあった概念を捨てることで、本当にキャラクターが乗り移ったかのように芝居が決まってくる。10年の歳月がそうさせてくれました。
○■今はもう「じゃあ、牙突いきますか」
——『るろ剣』シリーズといえばアクションシーンも魅力ですが、特に気をつけられたことなどありますか?
今まで映画で色んなことをやってきましたけど、全然違うベクトルの殺陣だなと思います。