江口洋介、『るろ剣』10年の最後に佐藤健と本気の対峙 「牙突」も自分たちのものに
と貪欲になっていました。今回もコロナ禍ではあるけれど、観た後に本当にすっきりする映画だから、『るろうに剣心』を観てマイナスな部分をプラスに変えて、前向きに強くなっていただきたいです。
○■一切殺陣もついていない状態で対峙
——10年の間に共演者の方の成長を感じる部分もありましたか? 例えば剣心役の佐藤さんとか。
それはもちろん。健くんも最初は「若いなあ!」と思ったし、どういう作品になっていくんだろうと見ていました。剣心は不殺、斎藤は悪・即・斬なので、現場でも良い緊張感でしたね。
——最後が「The Beginning」だと、剣心と斎藤一の緊張感が1番強い状態にもなるわけで、結実したという感じですね。
本当に、「The Beginning」で新選組が剣心と対峙するシーンが全てで、斎藤の1番のハイライトだと思って演じていました。
この男(剣心)に会わなかったら、最後まで来ていないわけですから、どんな心境だったのかな、と。あそこだけは一切殺陣もついていなくて、「斬るなら来い、こっちも行くぞ」という勢いでいました。だから、すごくスリリングでしたね。普通はどっちかが手を打って始まっていくんだけど、決まってないから、本当に間合いをとって、監督もギリギリまで一手合わせるか迷っていたんじゃないかな。