2015年7月29日 20:25
『バケモノの子』細田守監督が明かす、渋谷の面白さと「渋天街」の着想
そう思うと渋谷が魅力的に思えてきて、それが渋天街の着想につながった気がします」と説明した。
また、渋谷の景色を描くことには苦戦したようで「スクランブル交差点で、たくさんの人が行き交う中に紛れる感じを映画でも出すのが大変でした」と吐露。一方で、「この表現がうまくいってくれて、映画を見終わったあとに渋谷の街が映画村のように感じられるといいですよね」と映画からの広がりに期待を寄せた。
この日の舞台あいさつでは、宮崎と染谷から監督に向けた質問コーナーも。宮崎からの「アニメを作る工程で一番大変なことと、一番おもしろいことは?」という問いに細田監督は、「大変なのは、何を作るかを決めること」と回答。「どういう内容だとおもしろいか、映画にして楽しいか。そして、お客さんと気持ちが共有できるか。それらを踏まえた上で、いくつかある選択肢の中から一個に決めなきゃいけない。
もちろん何の手がかりもないので、それを決めるのが本当に大変です」と監督であること、そしてオリジナル作品ならではの苦悩を明かした。「一番おもしろいこと」に話が及ぶと、細田監督は「映画って一人ではできないんです。たくさんの人と一緒にやっていくと、一人で考えていたことがちっぽけに思えるくらい、作品がどんどん広がっていく。