バッテリ内蔵スーツケースや1万円台のSIMフリースマホなど24製品! - スタートアップ家電メーカー・UPQ製品発表会
コンセプトは『生活に「アクセント」と「遊び心」を。』――スタートアップ家電メーカのUPQは6日、生活家電7ジャンル17種類24製品を発表。同日より販売(一部予約)を開始した。
CEOの中澤優子氏はカシオ計算機で5年間勤務したのち秋葉原でカフェを開いたが、たまたまカフェの近くで開催されたハッカソンでIoT弁当箱「Xben」を企画。これが経産省フロンティアメイカーズ育成事業に採択され、米国の音楽・映画を中心とした大規模イベント「SXSW」(South by Southwest)にも出展した。この流れから生まれたのが「ほぼ一人家電メーカー」をうたう、UPQ(アップ・キュー)となる。
○「アクセント」と「遊び心」を詰め込んだ製品
世の中にあふれる製品群をユーザーが購入するとき、「スペック」×「価格」×「デザイン」のバランスで選ぶため、新製品ではなく(安い)型落ちモデルを選択する場合がある。一方、メーカーの観点ではシーズンごとに新製品を発表するため、型落ちが都度発生。
開発サイクルを考える必要があるという。結果として、ユーザーもメーカーも新製品を使いたい・使って欲しいにもかかわらず、型落ちが買われやすい状況にあるといえる。
そこでUPQは、遊び心を詰め込んだ家具・家電を作ることで、「型落ち」をなくし、スペック以外でも選んでもらえることをコンセプトにした。
アクセントカラーをキーポイントとし、第一弾は夏向けの「blue x green(ブルー・バイ・グリーン:ブルーとグリーンの中間色)」を採用。第二弾以降は同じ商品の色違いを出すなどシーズンごとにテーマカラーを反映させる予定だという。
○実質2カ月で24製品を製品化!
6日に開催された製品発表会では、「UPQ Phone」、「UPQ Bag」、「Q-gadget」、「Q-camera」、「Q-home」、「Q-music」、「Q-display」の7つのカテゴリから17種類24製品が発表。全24製品と発表価格の一覧を下記にまとめてみた。
●LTE対応、デュアルSIMの4.5インチAndroidスマホ
○LTE対応、デュアルSIMの4.5インチAndroidスマホ
UPQ Phoneのカテゴリからは、4G LTE対応の4.5インチAndroidスマートフォン「A01」(\14,500:以下価格はすべてオンラインショップの税別価格)が登場。
これだけ3色構成となっている。発売は28日。
○バッテリ内蔵キャリーバッグ - 容量は12,000mAh/8,000mAh
UPQ Bagのカテゴリからは、モバイルバッテリー搭載のキャリーバッグが3製品登場。容量12,000mAhの「TR01」(\29,000)、容量8,000mAhの「TR02」(\26,000)、バッテリーを搭載しない「TR03」(\19000)の3製品だ。「TR01」と「TR02」には、オリジナルのキャスターバッグで空港に到着してすぐに使えるようなモバイルバッテリーが入っている。
本体カラーは「blue x green」となっている一方、ジッパー部分はブルーとピンクの2種類用意されている。発売は「TR01」「TR02」が18日、「TR03」が20日を予定している。
○ガラス製のデザインキーボードと防水防塵LEDライト
Q-gadgetのカテゴリは2製品あり、ひとつがガラス製のデザインキーボード「KB01」(\17,500)で、タッチパッドにも変わるものだ。
これは6日より発売開始される。また、IP68対応の防水ライト「LT01」(\7,000)も用意されている。こちらは18日発売予定。
○アダプタ全部入りのアクションカメラ
Q-cameraのカテゴリでは、アクションカメラ「ACX1」(\15,500)と、3軸電動スタビライザー「ES02」(\33,200)、「ES03」(\37,500)を発表。
アクションカメラは、他社ではオプションとなるアダプタ類全部入りでコストパフォーマンスを追求。「ES02」「ES03」は単なる自撮棒ではなくビデオにも対応する、コンシューマー用では珍しい製品となる(「ES02」は4.7インチスマホまで。「ES03」はGoProや5.5インチスマホに対応する)。「ACX1」「ES03」は18日、「ES03」は28日発売予定。
○すっぽり入れる、たまご形の大型チェア
Q-homeのジャンルでは、たまご形の大型チェア「ISU2」(\83,000)と、Bluetooth制御のスマート電球「BB01」(\4,800)を発表。スマート電球は他社でもあるが、PSEマーク(電気用品安全法)認定の取れたものとしては安価だそうだ。「ISU2」は9月10日、「BB01」は28日発売予定。
●デザイナーズBluetoothスピーカーや50型4Kディスプレイ
○デザイナーズBluetoothスピーカーやカナル型イヤホン
Q-musicのカテゴリでは、デザイナーズBluetoothスピーカー「BS01M」「BS01R」(\22,500)、ハイブリッドドライバー3基を採用したカナル型イヤホン「QE80」(\246,00)、2基の「QE50」(\9,580)と、このクラスでリケーブル対応のカナル型イヤホン「QE10」(\5,500:ケーブル白/黒モデルあり)、aptX対応Bluetoothイヤホン「QBE10」(\6,500)を発表。「QE80」「QE50」が18日、「QE10」「BS01M」「BS01R」が28日、「QBE10」は9月10日発売予定だ。
○120Hz駆動の50インチ4Kディスプレイ
Q-displayのカテゴリでは、4K/60p、120Hz駆動でHDCP2.2対応50インチ4Kディスプレイ「4K50」(\75,000)を発表。65型も後日追加する予定があるという。テレビと言ってもチューナーは含まれておらず、HDMI×4+コンポーネント入力のみのモニターディスプレイに近い製品。
9月30日発売予定となっている。
なお、いずれもまずはオンラインショップでの販売となる。6日現在でオンラインショップを確認した限りでは、ショップの販売価格には消費税のほか、送料相当額が加算されている様子だ。今後登場する予定の第2弾では、単に新商品だけではなく、今回の製品のテーマカラー違いというカラバリを考えているとのこと。
○Cerevoとの縁での起業。製品化に対してのフォローも
当日はCerevo代表取締役の岩佐琢磨氏も登壇。元々経産省のフロンティアプロジェクトのメンター側を行っていて、IoT弁当箱「Xben」のメンターという形で関わりが始まり、UPQに関してはODMの紹介や品質管理、製品サポートやテクニカルな部分をCerevoがフォローする形で協力しているという。