ソニーの最新フルサイズミラーレス「α7R II」体験会 - プロも絶賛の画質と使い勝手
8月8日、東京都・五反田にて、ソニーの最新ミラーレス一眼カメラ「α7R II」の一般向けスペシャル体験会が開催された。タッチ&トライだけでなく、3人のプロ写真家によるセミナーも。α7R IIでプロが撮り下ろした写真とともに魅力が語られるなど、充実した内容だった。
ソニーのα7R IIは、有効4,240万画素の35mmフルサイズ裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R」を搭載した、ミラーレス一眼カメラ「α」(Eマウント)の最新フラッグシップモデルだ。8月7日に発売されており、価格はオープン、発売直後の最安値は税込42万円台の半ばを付けている。α7R IIの概要は別記事『ソニー、フルサイズ4,240万画素の「α7R II」を国内発表』を参照いただきたい。
今回は発売翌日の体験会ということもあってか、この手のイベントとしては大盛況の印象。開催時間は午前11時30分から午後6時で、開場からひっきりなしにファンが訪れる。
プロ写真家のセミナー(全6回)も満席状態だ。途中からスタッフがイスをたくさん増やしたのだが、それでも立ち見が出るほど。セミナーを行ったプロ写真家は、自然写真の柏倉陽介氏、鉄道写真の中井精也氏、ポートレートの魚住誠一氏だ。ここでは柏倉陽介氏のセミナーを紹介しよう。
柏倉氏はα7R IIを持って、沖縄、長野、栃木などを巡った。紹介してくれた写真は、沖縄は海や空や森、長野は森や湖、栃木は滝や星空だ。
全体を通して柏倉氏が語っていたα7R IIのポイントは、「ファインダーがすばらしい」、「階調(グラデーション)の表現力が高い」、「解像力・解像感が高い」、「AF(オートフォーカス)が速い」、「高感度に強い」、「手ブレ補正(5軸)が優秀で手持ち撮影に強い」といったところ。
例えば「岩と波」の写真については、「触ると手が切れそうな岩肌や、波の白い泡の解像感がすごい」とコメント。
「空」のグラデーションは、「青の移り変わりが滑らかに表現され、色の変わり目が段差になって見えてしまうところがないですね」と解説した。
また、カヌーに乗りながら森を撮った写真に触れ、「1/30秒のシャッタースピードで撮って、4,240万画素もあるのでまず手ブレするだろうと思いましたが、葉っぱ1枚1枚がしっかり解像したことに驚きました。これで手持ち撮影に自信を持てたので、三脚をほとんど持ち歩かなくなりました。自分の腕じゃなく、α7R IIのおかげですね(会場から笑い)」と、手ブレ補正の実力を紹介。
同じく手ブレ補正と、高感度撮影に関して、難しかった写真として森の洞窟から見上げるように撮った1枚を挙げる。風が吹いて木の葉が揺れているため、「ISO感度を6400まで上げて撮ったのですが、とてもISO6400とは思えない質感です」と、臨場感たっぷりに語ってくれた。
最後に「α7R IIは、まず4,240万画素ということで、手ブレが怖くてハードルが高いと思っていました。しかし、5軸手ブレ補正と高感度性能のおかげで、手持ちでバシバシ撮れて、逆に使いやすいんじゃないかと本当に実感しています。
ファインダーも良くて、ファインダーをのぞくと、写真の着地点が作品として表れることにも感動しました。色々な技術が『使いやすさ』の方向を向いているんですね。ぜひ手にとって、たくさんの場所へ出かけて、これ以上な1枚を撮ってください」とまとめた。
●タッチ&トライはモデル撮影とマクロ撮影(実写画像あり)
○タッチ&トライは、モデル撮影とマクロ撮影
タッチ&トライにはモデル撮影とマクロ撮影のコーナーを設け、モデル撮影には6台のα7R II、マクロ撮影には2台のα7R IIを用意していた。
モデル撮影コーナーのα7R IIに取り付けられていたレンズは、「FE 70-200mm F4 G OSS」(SEL70200G)、「Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA」(SEL55F18Z)、「Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA」(SEL35F14Z)という3本だ。マクロ撮影のレンズは「FE 90mm F2.8 Macro G OSS」(SEL90M28G)だった。
タッチ&トライでは、来場者が自分のSDカードをα7R IIに入れ、試し撮りした写真を持ち帰ることができた。筆者も撮ってみたので、ありのままを掲載する。
慌てて撮ったため、出来映えには目をつぶっていただけると幸いだ。サムネイルをクリックすると拡大、さらに「→原寸大画像を見る」をクリックすると、EXIFデータ付きの実写画像が表示される(4,240万画素の「原寸大画像」は1枚で約42MBもあるので、読み込み時間とデータ量に注意)。